■絶チル短編ストーリー■

□◆眠れぬ夜1(兵部×皆本)◆
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 触れてしまえば壊してしまう…
 それでも触れずにはいられない存在……

 真夜中に目が覚める。びっしょりと汗をかき、不快だった。
 そのまま寝る気にもなれず、シャワーを浴びる。

 昔の記憶…
 あの男の顔…
 声…
 しぐさ……

「…くそっ、忌々しい。」
 鮮明に覚えている自分に嫌気がさした。
「それもこれも、アイツのせいだ…」
 素早く身支度を整えると、僕は部屋を飛び出していた……

 薄暗い部屋の中、眠る人物に僕は近付く。
「……気持ちよさそうに寝やがって。」
 思わず本音が口をつく。
「………このまま殺してやろうか…」
 手を伸ばし、首に手をかける…そしてふざけるようにバンザイのポーズで離した。
「なんてね。今はまだ殺さないよ…」
 触れた体温が伝わり、思わず握り拳を作る。
 このまま殺せれば一番楽なんだ…女王がコイツに執着さえしてなければ………
 いくら考えても堂々巡りだな。僕は一つため息をつく。そして、ベッドの傍らに腰かけた…
「…早く僕の物になればいい…そうすれば女王も必然的に…」
 髪の毛を一房摘みあげる。と、いきなり腕を捕まれた。
「つっ!」
「む?…薫…か?また人のベッドに…ったく…今日だけだ…ぞ…」
 グイッと、そのままベッドに引きずり込まれ、僕は皆本くんの隣に寝かされた。
「………。」
 スゥスゥと、寝息をたてて皆本くんは寝続ける。
 いがいと強い力で抱き締められ、僕は身動きがとれなくなった。
「…おいおい…女王にもしてるのかよ。」
 この、ロリコンめ…
 抜け出そうとすれば簡単に抜け出せる…だけど………
「朝起きた君の顔が見物だな。」
 クックッ…と、小さく笑い、僕はそのまま寝る事にした。

 久しぶりの一肌が心地いい…一瞬考えた事は………内緒だね。

*END*
2010*8/4*しのぶ

≫ぬるいホモ風味で(笑)書かなかったけど、朝起きた皆本の驚きぶりが気になるところです(笑)##LINK1##までご感想をいただけたら励みになります。

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