■絶チル小説■

□◆オルゴール(皆本+チルドレン)◆
1ページ/4ページ

皆本が買ってくれたオルゴール。
何度も何度もネジをまわす。
止まらないで…まだ、まだ止まらないで。
そうココロの中で叫びながら…。


■side;M1■
「で。何ですかねぇ…コレは」
握りしめた怒りの拳はだんだんと力が強くなる。
「ちょとぉ〜可憐な乙女が大胆になってるんぢゃないの〜」
「ああっ!うっとおしぃぃっ
何故か気がつくと、管理官の部屋につれてこられ、半強制的にがんじがらめにされているのが現状。「ねぇ〜皆本クン。…不二子〜お願いが…あ・る・の
「…聞けません」
「何もいっ…」
「あげません。聞けません。さようなら」
力は力で対抗するしかない。
ありったけの力で管理官をはねのける。
「もぅ…チルドレンちょうだいって」
想像通りの展開。
「お見通し?やだぁ
早くお家に帰してください。
涙が出てきてます…。
「だぁめですってば!」
「何…もしかして、チルドレンとや…」ガツンと鈍い音と共に、僕の拳に痛みがはしる。
何を言い出すんだ…歩く公然わいせつめ。
「ったぁい…」
「どうせ、良からぬコトを教えるに決まってるんだから!」
入口に向かって、歩き出す。
「皆本クン…確かに最近のチルドレンは少しずつ大人になっているわ…でもね」
ギシッとベットの上に座り、僕に向かって人差し指を差し出す。
「ココロがついていかなければ、彼女達は苦しむだけよ…まだまだ子供の面があるの」
一瞬にして、僕の目前に姿を表すと、両手が僕の頬を包みこむ。
「能力なしに、純粋に助けてと言えば、素直に包みこまないと…彼女達はつぶされてしまうの」
じっと瞳がぶつかり合う。
そして、不意をつかれた僕の額に管理官はキスをした。
「なっ!?」
かすかな暖かさの残る額に手をあてた。
「手当てって知ってる?皆本クン」
「はあ…」
ふわっと宙に浮かび、部屋から見える夜空を仰ぐように両手を広げる。
「痛いところに、優しく手を当ててあげるだけで、治っちゃうものよ?」
そう言い残して、自分勝手な管理官は大きなあくびをしてベットに潜りこんだ。
「まあ、頭の片隅においといて〜」ひらひらと手を振り、自分はそのまま睡眠。
ホントに腹立たしいっ
僕は結局自力で帰る羽目になった。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ