■絶チルBL■
□◆僕の玩具(チビ兵部×賢木)◆
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久し振りに皆本んちに転がり込み、酒を飲み、盛り上がり、そのまま泊まったわけだが…この状況は何なんだ?
俺の傍らに眠る奴………チビ兵部こと、京介を見詰め、俺は軽いため息をついた。
確かに皆本からは、寝惚けて薫ちゃん逹の女子部屋へ寝にいくのは聞いていたが………何で今回俺んとこ?
スヤスヤと眠る京介の顔を眺める。
「…勘弁しろよ…」
京介の額にかかる髪をすいてやると、それはすぐにサラサラとこぼれ落ちる…
「ん?……賢木…先生?」
うっすらと目を開け、京介は俺を見詰め返す……
寝惚けているのか、少し焦点が合わない…
「……何で、俺の隣で寝てんだよ?」
キュッ…と、鼻をつまんでやると、京介はイヤイヤと首を振る。
「ほら、自分の布団にいけって…」
「んん〜…ヤですぅ〜…」
「あのなぁ…俺は酒臭いんだぞ?そんな隣で寝るな。」
まだ嫌だと言い張る京介にほとほと参っちまう…。
「………賢木先生が…キスしてくれたら戻ります…」
「な、何っ?」
またもや訳もわからん事を言い出す京介の頭をひっ叩く。これは虐待じゃなく、愛の鞭だ。
「寝言は寝てから言えっ!」
「……寝てたの起こしたのは賢木先生です。」
………。確かに起こしたのは俺かもしれないが…元はと言えば、京介が隣に勝手に寝てるのが問題であって………
「お前……チビのくせに生意気。」
「…別に男同士だし、一緒に寝てても皆本さんも怒らないと思いますよ?」
「こっちが落ち着かないんだっつーの!」
いつアッチの兵部が出てくるかわからんのに熟睡なんか出来るかよ…
俺はため息をつき、京介を軽く睨む。
「………お前は何がしたいんだ?」
俺の質問に京介はニッコリ笑い…
「賢木先生とキスv」
「アホか…」
マジ、頭いてぇ……他の奴等がいる時は普通のいい子ちゃんのくせに…どうして俺と二人きりん時はこうかねぇ……やっぱ、根本に兵部の人格が眠ってるからか?全力で嫌がらせしろって言われてんのか?
「……おぃ、キスしたらちゃんと自分の布団で寝るんだな?」
「うんv」
…って、嬉しそうに笑うな!…と、とりあえず、この場をおさめるには仕方ない。
「ほら、これでいいだろ…」
俺は京介の額にキスしてやる。まぁ…いわば、おやすみのキスだ。
その行為を京介は不満そうな顔で俺を見る。
「……口じゃないんですか…?」
「キスはキス。誰も口にするなんて言ってねぇし。」
子供騙しの手だろうと何だろうと、自分の身は自分で守らなきゃだしな!
俺は自分にそう言い聞かせ、開き直る。
「ほら、ちゃんとしたんだから寝ろ…」
「………全然足りないです。」
京介がそう言ったかと思うと、サイコキノの力で俺の体の動きが封じられる。
「ぉまっ…!」
「全然足りないんです、賢木先生…」
小さな体で覆い被さるように京介は俺の唇に自分の唇を重ねてきた。
見よう見まねのキスはどこかぎこちなくて…こっちの方が罪悪感を覚えてしまう…。
「…っの、悪ガキ!」
離れた京介に対して俺は悪態をつく。てか、今の状況じゃそれしか出来ない。