■絶チルBL■

□◆4月1日の嘘(賢木×皆本)◆
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きっと好きにならなかったら。
僕があなたを好きにならなかったら…僕は誰と今こうしていただろうか…。

今日から4月。
バベル内でも新しい人事で社内が賑わっていた。
「荷物持ちましょうか?」
「す、すみません」
ダンボール箱を抱えた職員に声をかけ、荷物持ちをかって出る。
移動先に荷物を届けると、僕は業務に戻るために部屋に急ぐ。
「そうだ…」
スーツのポケットの膨らみに気がつき、目的地を変えた。
「さ…」
目的地である医務室をあけると、そこに彼の姿があった。
「皆本。どうした」
いつもと変わらない笑顔。
椅子から立ち上がり僕の方へ近いてくる。
「昨日忘れてた鍵」
スーツのポケットから、賢木の自宅の鍵を取り出した。
「まぢで…どうりで探してもないわけだわ。サンキュー」
僕の手から、鍵を取るとそれを白衣のポケットにしまい込む。
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