■絶チルBL■

□◆Happy Love Year◆(兵部&賢木×皆本)
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「今日は休戦だ…良かったら兵部もどうだ?」
たくしあげられたシャツを直し、兵部の表情を伺いながら聞いてみる。
「皆本くんからのお誘いを断るわけがないだろ?」
それを聞いて安心すると、賢木に貰ったお酒をあけそれぞれにつぎ終わると、コップを傾け乾杯をする。
「やっぱり皆本が作るのは最高だよな〜」
「そっか。良かった」
自分が頑張ったことを誉められることは一番嬉しい。
賢木と兵部がテーブルの左右に向かいあうようにいる中で、僕はお誕生席にちょこんと座りこみ、二人が料理を口にする姿をじっと見つめていた。

「皆本くんは食べないのかい?…一口」
「え、あ、あぁ…はい。いただきます」
自分の箸で、差し出す兵部に口をあけるように促される。
「はい…自分で味あわないと作った努力が報われないだろうに」
口の中に放り込まれた料理が甘くて、兵部に差し出されたことで赤面してしまい、その甘さが余計に引き立ってしまう。
「っ…皆本!飲め!」
「な、何っ?!いや、えっ」
むすっと膨れっ面の賢木が酒が並々と入ったコップを僕に差し出す。
「そうだね〜酔った皆本くんも見てみたいのは同意見」
「な、何言ってんだよっ」
この二人は変な所は共通しているから困る。
渋々とコップを手にとり少しずつ口にする姿をじっと見つめられると、このあとどうしろというんだ…そんな気持ちで、コップに唇を付けたまま、2人に交互に視線を合わせた。
「やっぱり皆本くんはかわいいねぇ〜今年こそ僕だけのものにしたいんだけどね」
ほおずえを付きながら、ニコニコと目を細める兵部。
「皆本は俺のだから」
相変わらず、膨れっ面の賢木。
もうどうにでもなってくれ!と、お酒をすべて飲み干し、テーブルの上にコップを置く。
すると、その飲みっぷりに合わせて2人で拍手をする。
「は…はれっ…め、目が…まわ…って…」
一気に空腹の中に入れたお酒は酔うのも早い。
先ほどまで、はっきりしていた視界がぐるぐると回り始めてきた。
「み、皆本っ!」
「皆本くんっ?!」
ふわっとした頭の中で響いた2人の声を最後に、僕はぐったりとした体を横たえ記憶が途切れた。

「んっ…ん…」
重い頭をさすりながら、僕は暖かな手の温もりで目覚めた。
ゆっくりと瞼を持ち上げる、その目の前にいたのは……………。


◆ここからは分岐点です。お好きな方へ進んで下さい◆

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