■絶チルBL■
□◆乱れる華、優しいキス…(兵部×皆本)◆
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『さて、ここにお集まりの皆様に、とっておきの趣向を…』
ズキズキする頭に響く声…ここは一体…?
『我等が憎きバベル…そこの指揮官をここにっ!』
どよめきと歓声…それに僕は重たい瞼を上げた…
「ここ、は?」
「おや?お目覚めかな…指揮官殿?」
「なっ?お前は…この間逮捕したはず!」
僕の目の前に立っている男を睨みつける。
男は臓器売買をおもとしたエスパー犯罪組織のボスだった男…逮捕したはずなのに…
「…私に協力してくれる人達はたくさんいてね…」
そう言って嫌な笑い方をした。
『おおっと、今夜の商品が目を覚ました模様です。皆様、盛大な拍手を!』
マイクパフォーマンスをする男…それに見渡せば、マスクを付け顔を隠した男達が大勢いた。
「つっ!」
腕を動かそうとして気付く。今自分が置かれた状況に…
腕は手錠で繋がれ、ロープで上から吊るされている。足も開かされ、膝裏には横から棒の用な物を差し込まれ、それに縛られて閉じられない。そして、僕の格好は…派手な着物一枚を羽織っているだけだった。
「こ、これは何のつもりだ!」
怒りと恥ずかしさで顔に熱が上がる。それを嘲笑うかのように組織のボスはこう言い放った。
「なぁに、臓器を売り払う前の余興ですよ…皆様を楽しませてくださいね…」
『ボスからの許可も出た事ですので、この商品をお好きにしたい方は金額をご提示ください。』
次々に上がる手と金額の声。それが僕を『商品』として扱う合図だった……
『では、買い手も決まりましたので、これより公開実演と参ります。』
僕を最高金額で競り落とした男が近付いてくる。そして、僕の素肌に指を滑らした…
「やめっ…触るな!」
「…これは中々…楽しめそうだな。」
そう言って男は着物の前を大きく開いた。
露になった僕の体を確かめるように男は舌を這わせてゆく…
「っ…!」
ゾワゾワとした嫌悪感。吐けるものなら今すぐその男に吐き出してやりたかった。
「……そうだ。サービスにコレを飲ませてやれ。」
部下の男が僕の口を無理矢理開くと、錠剤を飲まされる。どこか甘ったるい薬が僕の喉元を流れていった…