Silber
□Die Treppen zu naechst〜次階〜
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君が爪の手入れをする小生に興味を持っていたから、近くで見せてあげることにした。
君の方から近付いてきてくれるなんて、4日と3時間ぶりだから、嬉しいよ。
更に、君の爪を小生にイジらせ…手入れさせてくれるなんてねぇ。
こんな些細なことだけど、君が知らないことを小生が教えてあげられる。
君の「初めて」が小生だなんて…
ゾクゾクしてしまうよ♪
テーブルを挟んで向かいの椅子に腰掛けた君の、まず左手を取る。
仕事の時には手袋をはめているから、日焼けも傷もない綺麗な手だね。
だけど、爪はあまり労っていないだろう。
見ればわかるよ。
ちょっと伸びたら「邪魔になるからデスサイズ(ハサミver.)で一気に切っちゃうワ!」ってな具合だね?
駄目だよ、もっと…丁寧にしてあげないとね。
親指から順にヤスリをかけて、まずは先端を整える。
次に表面の凹凸を揃えて、それから艶出しだ。
おっと、その前に。
一番楽しいのがコレだよ。
「な、何?その刃物は」
ごく小さなカッターだけど、尖った部分が爪の根元に当てられて、グレルは怯えているよ。
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