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□2009土誕
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俺にとって今日は1番大事な日だ。5月5日、最愛の恋人『土方十四郎』の誕生日。

5月4日 お昼

「どーしよっかなー」

「銀さんいつまで言ってるんですか!もう4日ですよ!後、半日もすれば5日になっちゃいますよ!」

「うっせーなー んな事言われ無くても分かってんだよ!でも、あいつ欲しい物とか無さそうなだし。あってもマヨネーズとかタバコ位だろーし。しかも金ねーし。俺の足くせーし。新八だし。」

「なんですかソレ!足と並べないで下さいよ。それにお金無いのはあんたがパチンコ行ったからでしょ」

「そうアル!銀ちゃんがパチンコするのはお金捨てるのと同じような事アル!そんなお金あったらお腹いっぱいご飯食べたかったネ!」

「今日こそはイケる!と思ったんだよ!少しでも土方に良いもんやろうとして必至だったんだよ!あータイムマシンで今日の朝に戻りてー!」

「で、どうするんですか?土方さんに何あげるんですか?」

「んー…取り敢えずブラブラしてくるわ。」

「えっ!?ちょっと銀さん?」

「あんな奴ほっとくアル。どーせ甘味屋行くだけネ。」

「そーですね。じゃあ僕達は掃除しときましょうかって神楽ちゃん!?寝るなァァ!」

5月4日 夕方

「やっぱりベチャベチャした団子は団子じゃねーよなー」

そんな事言いながら甘味屋で団子を食ってた時だった。

「…土方?」

運命じゃね?小物屋っぽい店の前に土方がいた。今すぐ話し掛けたいけど、ここは我慢だ。だってほら!後つけてたら欲しい物分かるかもしんねーし!

「親父。つけといて」

んー?何見てんだろ土方?

「欲しーなコレ。でもな、今見回り中だし、そもそも財布も持ってねーしな。諦めるか。」

あー…土方行っちゃった。追いかけたいけど何見てたか確かめねーとな。しゃーないな。明日合えるし我慢だ俺!

「んーと、土方が見てたのはコレか?マヨネーズ?イヤ、マヨ型ライターか。」

土方らしーな。てか、どんだけマヨ好きなんだよ!あーマヨネーズにまで妬けてきた。どんだけ独占欲強いんだ俺は!?でもまー欲しがってたからな。コレにするか。

「1050円!?ライターにしては高くねーか?アレ?俺いまいくら持ってたっけ?」

ウッソ!620円ってどんだけ〜!あ、古いか。それより俺620円って小学生かよ!

「ハァーどうしよう…あっ!そうだ!」


5月5日 お昼

仕事か?イヤ、あいつに仕事なんてめったに来る訳ねー。失礼だけど。

「何してんだよあいつっ!」

「どーしたートシ?」

はっ!忘れてたここは頓所の食堂だった

「いや、なんでもねぇ」

「そうか?ならいいけど。気分悪いなら言えよ?」

「大丈夫ですぜぃ近藤さん。土方コノヤローは旦那が来ねーからイライラしてるだけでさぁ」

「んな訳ねーだろーが。適当な事言ってんな総悟!」

「万事屋がどうかしたのか?」

「近藤さん。あんたは本当に鈍いですねぃ。土方さんと旦那は好きぁ…」

「総悟」

「へいへい。分かりやした」

「えっ?何?何?」

「何でもねーよ。」

「仲間はずれにしないで教えてくれよー!」


5月5日 夕方

「パー子ーもう上がって良いわよー特盛さんには私から言っておいてあげるから。はい!お給料よ!」

「ありがとよ!あごみ」
「あごみじゃなくてあずみよー!」

急がないと。大分遅くなっちまった。

「すいませーん。コレ下さい!」

「はい。こちらですね。1050円になります。」

「はいっ1050円!後プレゼント用だから包んで貰える?」

「はい。かしこまりました。5分ほどお時間頂きますけどよろしいですか?」

「あーはい。なるべく早くお願いします。」

4分弱で店員に呼ばれた
「こちらでよろしいでしょうか?」

「うん。ありがと。」

「ありがとうございましたー」

走って頓所に向かった。

「はぁはぁ…ここが土方の部屋だったな。」

襖を開けようとした時だった。

「旦那ぁ今まで何してたんでさぁ。土方コノヤローがずーっとイライラしてやしたぜ。」

「うそ!土方君が?」

「そーでさぁ。旦那と付き合いだした年から毎年、自分の誕生日なんて覚えてなかった土方さんが楽しそうにソワソワしてるんでぃ!全く気持ちわりぃでさぁ」

「本当に!?いっつもうっとうしそうな顔してたのに?」

「それは照れ隠しでさぁ。土方さんは最近はやりのツンデレなんでさぁ」
「いい事聞いたな♪ありがと!総一郎君!」

「………ったくいつも腹立つ位に嬉しそうにしやがって。土方コノヤローめ」

ガラッ

「よぉ」

「…ぎんときっ!」ポロッ

うわっ!泣き顔の土方ヤベェ!じゃねぇ俺なんかしたか?何した?俺?

「来てくれないのかと思った」

ヤベェよ!何がヤバイかってそらぁ銀さんのムスコがだよ!だって土方から俺にギューって抱き付いてるんだよ?

「遅くなってごめんな。はい!これプレゼント」

「…?」

「開けてみて」

「…」コクン

「こっコレ!」

「お前それ欲しがってただろ?それ買う為に金稼いでたら遅くなったんだよ」

「あ…/////ありがと」

「どーいたしまして。お返しちょーだい♪」

「お返し?」

「うん。キスだよ。キス。まぁどうせ後でヤる時にいくらでもできるんだけどね。でも、土方からやってくれる事なんてめったにねーからな」

「/////いっ嫌に決まってんだろーが」

「毎年、俺が来んの楽しみにしてくれてんだろ?総一郎君から聞いたぜ?今はやりのツンデレだって」

「ツンデレって!んな訳ねーだろ」

「そんな事言いながら顔まっかだよ。てゆーかソレもツンデレだよ。で、してくれねーの?恥かしくてできねー?」

「そっそんな位できるわ!」チュッ「………//////」

かわいいキスだな。

「お誕生日おめでとう十四郎」

「あ…///ありがとう」
「毎年この日は一緒に過ごそーな」

おわり

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