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□贈られる言ノ葉
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今日は19回目の誕生日。
今まで誕生日なんて気にしたことは無かった。
僕にとっては何の意味も価値のない日だったから。
だけど今年は少し違う。


今日という日を僕よりも嬉しそうに笑う、貴女が隣にいる。




「誕生日おめでとう、瑞希君」




蕩けそうなほど甘い甘い笑みを浮かべる悠里に。
ムズ痒いような面映ゆいような不思議な感覚を覚える。
家族にもB6にも誕生日は祝ってもらったことはあるのに、何故か初めて味わう気持ちだった。
それはようやく、“自分の誕生日”に意味を見い出せたからかもしれない。


豪華な食事も、ケーキも。プレゼントだっていらない。
ただ君がこうして僕が生まれた日を祝福してくれるのなら。





「………ありがとう、悠里」





生まれて来て良かった。
貴女に会えて良かった。



心から、そう思えるよ。






end.
Happy Birthday For Mizuki!
 

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