07/26の日記

23:00
思い付き(落乱小ネタ)
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懲りずに紫苑が以下略
体育委員会マジ鬼畜だよね









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緑溢れる山の中に空色が一つ、紺色が一つ、萌木色が二つ駆け抜ける。
すぐふらりと道が逸れる次屋を縄で引き、何かと危なっかしい時友を横目に見張り、魂が抜けそうな皆本の手を引き引く。

暴君と称される委員長にはとおの昔に引き離され今頃は自惚れ屋な先輩が引き留めてくれているころだろう。
息を短く吐き少しだけ速度を上げた。

「さっさと追い付くぞ。これ以上待たせたら奴がなにしでかすかわからん」
「はぁっ、仮にも委員長っ、に、奴なんて、言っていいんですかぁ」
「仮にもと言う時点でお前も大概だ時友。っ、次屋!!貴様は何処ヘ行くつもりだ!!」
「うおっ」

いい加減わざとだろうと思いながら手綱を引く。
次屋と同じクラスの富松に心の内で同情した。

「―――っ!!」
「あ?異界のどうし…!」
「?先輩方…?」

葉が擦れ合う音、自分たちより薄い気配、微かな血の匂い。
それを意味するのは、敵の存在。

紫宛は愛刀である桜花を、次屋は苦無を構え後輩達を背に庇いつつ互いの背を敵に見られないした。

当然、向こうもこちらに気付いている。
冷たさと高揚と殺気の混じった目が六つ。
黒い装束を身に纏ったプロ忍だった。

「童か」
「だが獲物を構えている」
「大層な教育を受けているらしい。どれ、相手してやろう」
「気付かなければ見逃したものを」

覆面の上から分かるほどニタニタと笑うプロ忍を紫苑は冷静に眺める。
恐らく奴らは殺しの直後で気がたっているのだろう。

後ろの三人に小声で話しかけた。

「俺は奴らを足止めする。お前達で先輩、先生方を呼んでこい」
「え!?先輩一人残すなんて…!」
「俺は残るぞ。金吾と四郎兵衛は…」
「阿呆。他に仲間がいたらどうする。誰が後輩を守る」
「っ」

最もな言葉に次屋が押し黙る。
確かにこの中でプロ忍に対抗しうるは紫苑のみ。
皆では逃げ切れない。紫苑の意見が最良だろう。

「皆本、走れるな」
「は、はいっ」
「時友、先導頼むぞ」
「わかりました!」
「次屋、守れよ。あと迷子になるな」
「…わかってる」
「俺が焙烙火矢投げたら行け」

三人が頷いたところで懐に手を入れる。
すると一人が突っ込んできた。

「妙な真似は―――」
「存分にさせてもらう!」

焙烙火矢を投げる。
煙で辺りが見えなくなった。

「先輩ごめんなさいっ」

金吾の声が遠ざかる。
一人その3つの背を追おうとした者に棒手裏剣を打つ。
すれすれのところでかわされ、舌打ちをした。

「貴様…」
「なんだ、たいした事なさそうだな。俺一人でカタがつきそうだ」
「ほう?」
「一人目、首はいただいた」
「何、!?」

煙で見失った特攻した奴がいない。
一陣の風が煙を浚う。

彼の足下には、体と首が離れた、

「―――っっ!!」

それを認識した一人は息をのみ、一人は冷めた目でそれを一瞥した後武器を構え直した。
紫苑は桜花を振るい血で地を濡らした。

「忍者の三病、敵を軽んずべからず。…忍たまだって知ってる基本中の基本だ。プロとは思えないな」
「おのれ…っ!!」
「童以下のお前達は赤子か?」
「よほど死にたいとみえる!!」
「待て!!」

紫苑の言葉に手裏剣を投げようと構えた一人にもう一人が制す。
その様に紫苑は舌打ちしたい気分になった。

「馬鹿め、怒車の術だ。アイツの二の舞になるつもりか」
「、…すみません」
「ふん、忍たまとはいえ中々の腕だ。斬るには惜しい。我が城に着くのであれば全ての事、水に還そう」

す、と差し出された掌に紫苑は口角を上げた。

「貴様らのようなありきたり過ぎる低脳共につく奴の気が知れん」

「ならば」
「死あるのみ!」

降りかかる四方手裏剣を桜花で弾く。
殺し合いの口火を、きった。

きっと、救援はくる。
それまで俺は俺の役を果すのみ。








意地と信頼
(負けない、待ってるから)






中途半端にきります。
気力があれば続き書く、かも?

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