01/08の日記

13:19
境界線if2(↓続き)
---------------

懲りずに大賀ルート妄想。

R18。紫苑男につきBL。
純愛ではない。
他キャラやモブとの性表現あり。
大丈夫な方はどうぞー















「俺なんか誰もいらないのに」

そんなわだかまりを持ったままちぐはぐな日々を過ごす。
何も守れないこの手で、誰かにすがるのは恐くて、でもただ立っているだけなのも恐くて。
助けてなんて言えないまま、ただ身を堕とす。
それは、とてつもなく楽な逃避だった。

温もりなんて知らない
(あの人の手は好きだった)
何も考えたくない
(綺麗な思い出が苦しい)
殺して欲しい
(愛して欲しい)

一人、夜街でふらり歩く。
賢二郎の目など簡単に潜り抜けられる。

「ねぇ、そこの君――」

夢さえ見なければ、なんでも良かった。



朝家に戻ってご飯を作る。
この家に来てから、この役目だけはしっかりやっている。

「早いな。紫苑、おはよう」
「…おはよう。そっちこそ珍しい。大賀か?」
「ああ、特訓をな」
「ふぅん、はい」
「おう、ありがとう」

何喰わぬ顔で料理を手渡す。堂々としていれば案外、何も言われない。

「じゃあ、俺は行く」
「待て、目的地は同じなんだ。一緒に行こう」

賢二郎は何かと接触を計る。
俺の保護者など、面倒なだけだろうに。
何がしたいのかはよくわからない。

「不便はないか」
「ない」
「そうか。何かあったら言うんだぞ」

賢二郎は、少し苦手だ。


賢二郎の車から校門で降ろしてもらい、屋上へ行く。
伊勢カオルが居るときは裏庭だが、今日はいない。
その代わり、

「…よう、紫苑」
「………」

その兄がいる。



「んっ…ジュル、っふ」

聡史の陰茎に舌を這わせ、唾液を絡め口淫する。
立ってまま壁に背を預けてる聡史と膝立ちで奉仕する紫苑。
聡史は紫苑の頭を掴み、喉奥まで突き入れた。
それと同時に、紫苑の股間を踏みにじる。

「ん゙っ、ぅ、っ、んぅっ!?」
「俺の仲間が晩、お前見かけたとよ。は、ほんと、スキモノだよな」
「んぁ゙っ、っふ、くぅ、」
「そいつは見間違いだっつってたが、ちげぇだろ。よっぽど酷くされねぇと気が済まねえらしいな」
「んーっ、かはっ、あ゙っ」
「こんなんがいいのかよ。今年の一年はMヤローばっかだな」

好き勝手言う聡史の逸物を口から離し指で尿道口を抉る。
紫苑は皮肉げに笑って見上げた。

「そんなスキモノを相手にするお前も大概だと思うが?」
「っ、まぁな」

話す間にも手を休めない。
また口に含み、吸い上げる。
聡史は込み上げてきた思いの丈を吐き出した。

苦い生臭いそれを飲み込む。
苦汁を飲むよりはよっぽど楽だろう。

紫苑はベルトを弛め、上目遣いで聡史を見た。

「おい、そろそろ…」

「トイレットペーパースプリーング!!」
「「!!」」

突然の侵入者にそちらに目が行く。
空気の読めないバカは、九澄大賀だった。

萎えた。

「やっぱこの魔法いいよなーって、紫苑!?伊勢兄!?」
「よう」
「……」
「つーか何してんだお前ら!!」

二人の乱れた格好に大賀は顔を赤くさせながら突っ込む。
二人は面倒臭そうに口を開いた。

「「何ってナニだろ」」
「お前ら少しは悪びれろ!!紫苑にいたっちゃ二回目だぞ馬鹿野郎!!」

大賀の突っ込みに聡史は紫苑を見やる。
表情の変化は特にない。

「何、お前ばれてんのかよ」
「前釣ったのがアイツのツレだった」
「おいこのビッチ、ほいほい釣んなアホ」
「誰彼構わずヤんなっつってんだろ馬鹿紫苑!!」

紫苑は聞く耳なんて持っているはずもなく、うるさいと云わんばかりにため息を吐き、制服を着直した。

屋上を閉めていた魔法をとき、屋上から出ていく。

「こらぁ!!話終わってねーぞ!!」
「話すことなどないだろう。他人だろう。お前には関係ない」
「紫苑!!」

屋上の戸が締まり、大賀は顔を歪める。
残った聡史は面倒臭そうに頭を掻いた。

「なんでだよ、関係なくなんか、ねぇのに…」
「逃げてぇんだろ、アイツは」
「逃げ、る?」

聡史はその場でヤンキー座りをし、壁に凭れる。
ため息を吐いてからつまらなさそうに話を続けた。

「何も考えたくないんだと。眠るのも嫌っぽいな」
「あ…」
「なんだ、心辺りあんのかよ」

先日家に引き込んだ際、酷い魘されかたしてたのを思い出す。
あれが毎回ならば、眠りたくもないだろう。

「…逃げる場所が、一つくらいあったっていいだろ」
「っ、でもそんな!」
「目の届かねぇ所でされるよかはずっといい」

あんまり通じてねぇけどな、と聡史は苦い顔をする。
それでも、大賀は納得出来ないままでいる。

「助けても言えねえんだよ、アイツは。大抵のことは一人で出来ちまうしな。誰も助けねぇんだ。逃げる場所位、あったっていいだろ」
「…なら、俺が手ぇ伸ばす」
「…へぇ?」

大賀の言葉に聡史は面白そうに見る。
大賀は泣きそうな顔のまま、吐き出すように言の葉を紡ぐ。

「だって、おかしいだろ!そうやって誰も助けないからあんなに壊れちまってんだろ!だったら、俺が!」
「流石。ゴールドは違うな。なんでも出来る神様気取りか?」
「俺は友達が苦しんでて見て見ぬふり出来るほど堕ちちゃいねーよ!じゃあな!」

賢二郎の下からの催促もあり大賀はその場から去る。
その後ろ姿に聡史はため息を吐いた。

「トモダチ、ねぇ…」

どこが、と目の当たりにした青春に苦笑する。
少し重い黒い感情には、蓋をした。







―――――――――
――――――
――

聡史と紫苑はセフレ。
でも聡史は紫苑に感情を抱いてる。
このルートだと聡史はひたすら可哀想な格好良いお兄さんです、はい
不憫?今更(笑)

前へ|次へ

コメントを書く
日記を書き直す
この日記を削除

[戻る]



©フォレストページ