Poke-mon

□不可神領域
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かみさま
かみさま

俺には罪があります


神父さま
神父さま

貴方には罪があります




裁いて下さい
裁いてあげましょう



罪を胸に秘めたまま、彼はただ祈り続ける

どうかこの思いが永遠に知られぬように、と






ここは親王地区でも指折りの名門校戸張学園

清く正しく美しくを校訓に持つミッション系の学校としても有名なその学校に彼は通っていた

彼の名はレイジ

厳格なカトリック信仰者の家に生まれ幼稚舎の頃から戸張学園に入り、学生時代の全てをそこで過ごしそれはごく自然に聖職への道を選んだ
今は母校である戸張学園の教員兼神父見習いとして勤めている

そして、彼には少し年の離れた弟が一人いた


彼の名はシンジ


だが彼は兄とは違い、それらの信仰を頑ななまでに拒んでいた

父や母に常に反抗し、学校でも教師の言うことを意に介することもなく常に浮いた存在であった




それでもただ一人だけに対しては少し違っていた






かつ、かつ
静まり返った廊下にただひとつの足音が響く

その足の向かう先は学園の外れにある礼拝堂であった


かといって別に祈りに行く訳でもましてや何かを懺悔しにいくわけでもない

彼が向かう理由はたったひとつ、彼の兄に会いにいくためであった






重々しい木の悲鳴と共に扉を開けると、そこには子を抱く聖母の前で静かに祈りを捧げている捜し人の姿があった

息遣いさえも聞こえない程に一心不乱にそれに没頭する背を複雑な面持ちで見つめながらシンジは彼のそれが終わるのを待つ



夕日の差し込むステンドグラスの幻想的な光の下で彼の人に跪づく姿はまるで一枚の絵画を観ているような気分にさせる

それをずっと見つめていたいような、だがはやくこちらに気付いて欲しい…そんな矛盾した思いをを抱えながらシンジはただその時間をじっと待ち続ける



だって自分にはそれしか出来ないから

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