Poke-mon
□もっとキスして
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こんなキスひとつで数年間分チャラに出来るとでも思ってんのかよ
「……あれ?これじゃ不満?」
不思議そうに首を傾げるレッドの額にデコピンをひとつお見舞いしてからグリーンは吐き捨てるように「ばぁか」と言った
「人を駄々っ子みたいに言うんじゃねぇよ」
「そう?」
しかし、そんなことを言うグリーンの顔は思い切り駄々っ子のそれだ
彼自身気付いていないのか、単に気付かないふりをしているのか
そのどちらも有り得る彼だが、伊達に付き合いが短くないレッドはそこのところをちゃんと理解して、かつそこで空気を読まずに知らないふりをする
「あぁもう『キスだけじゃイヤ』かぁ…」
「言ってねぇし」
「そんな物欲しそうな目してるくせに」
「眼科行け」
「グリーン可愛い」
「救急車呼んでやろうか」
甘く囁く言葉をばしばしと容赦なく払い落としてグリーンは少し目を細めてこちらを睨みつける
「わかってるよ、グリーン」
くすりと笑って微笑んだレッドは、おもむろに