Poke-mon

□流星☆ハニー
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《R》

目一杯背伸びして手を伸ばす
それが駄目なら高いところに登って
それでも駄目なら空を飛ぶで


それでも駄目なら…?






「うわっ…」

ヘリポートへと続く扉を開いてもらい少しだけ顔を覗かせるとそれだけで髪の毛がぐしゃぐしゃになるほどの突風に襲われる

これは迂闊に物を広げたら飛んでいってしまいそうだ。
躊躇してなかなか入れないでいると痺れを切らしたのか後ろで待っていたサターンがさっさと行けとばかりに蹴りを入れてくる

「どうした育て屋。ここに来たいと行ったのは君だぞ」

「い、いやこんなに風が強いとは…ちょ、痛いって。蹴ることないだろう?!」

「時間の無駄だ。さっさと行くぞ」

「ちょ…うわっ…」

俺のことを容赦なく前に蹴り出してから扉を閉めると彼はモンスターボールをひとつ取り出した

…何をするつもりだろう


「行け、ヨノワール」

放物線を描いて放り投げられたボールから出て来たのはヨノワールだった
知らない訳ではないけれど彼の手持ちにいるだなんてことは初めて知った

「君がゲットしたのかい?」

「いや、部下のを借りてきた」

ギンガ団というと悪タイプしかないようなイメージだったから少し意外だった

そんなことを考えていたら少し不機嫌そうに眉を潜めたサターンが俺の考えをまるまる読んだかのように返した

「いつまでも昔のままな訳がなかろうが」

「そ、そうだね。ごめん」

「まぁいい。持ってきたものを置け」

「え、でも……あ、そっか」

彼の意図を素早く理解して抱えていたバスケットを足元に置いた


「ヨノワール、重力!」

風で蓋が飛びそうになる寸前にサターンが近くで待機していたヨノワールに指示を出す
その声に応えるように彼が念を込めると周囲の空気がズンと重くなって全身にのしかかってきた

「ほら、これならよかろう」

「うん、ありがとう」

重力のおかげで周囲の風も遮断され少し動きにくいけれども先程よりは大分ましになった

俺は漸く落ち着いてその場に腰を下ろすと用意していたバスケットから作ってきたお弁当を取り出す


「クッション位持ってくればよかったかな」






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