Poke-mon

□高嶺の花は堕ちてこそ
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「どうして…か」

言いながら彼はレイジの制服のシャツの前を掴んで左右に一気に引き千切った

冷たい床の上に無残に散ったボタンがいくつか転がっていった


「君がそうさせるんだ。私は君を支配したい、そんな思いに君がさせた」

「知らないっ…俺そんなこと…」

「無自覚か。救いようのない」


呆れたようにサターンは肩を竦めてから開けた彼の首筋に唇を寄せてキリ…と歯を立てた

「痛い…っ…」

身を攀って逃げようとする身体を窓硝子に押し付けて今度は鎖骨の辺りを吸った

唇を離し、そこに咲かせた紅い花に愛しげにキスを落とすとまた別の場所に同じことを繰り返す

そうして出来上がった胸元の花畑を満足そうに眺めながらサターンは胸ポケットから携帯電話を取り出してそれを画像に収めた


「丁度いい、首輪代わりだな」


投げ付けられた言葉にとうとうレイジの瞳からぽたりと涙が零れた


「も…嫌だ…っ…こんなの…俺…君のこと友達だっ…て…」


酷く裏切られたような気分だった
とめどなく溢れる涙はまるで心が透明な血を流しているかのように頬を伝い続ける


かくりと力の抜けた膝は呆気なく折れ、レイジはその場にずるずると座り込むと小さく嗚咽を漏らした


サターンは溜め息をひとつつくとその場に跪づいて彼の目線と自分のとを合わせた

そして濡れた頬を両手でそっと包み込むと啜り泣く唇をくちづけて塞いだ


「ん……っ…嫌ぁ…」

顔を背けようとするのを無理矢理捕まえて口腔を愛撫していく

嬲るように口づけながら足の間に膝頭を押し付けると硬く張り詰めたそれはひくひくと僅かながら脈打ち、解放を訴えているように思えた


「随分と辛そうだな。手伝ってほしいか?」

唇を半分だけつけたままでサターンは彼に誘いかける

案の定躊躇いがちに首を横に振る彼ではあったがそんなものはただの虚勢でしかないことなどサターンはお見通しだった

どんなに表面で拒絶を取り繕っても彼の熱を帯びた瞳はちゃんと欲しがっている






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