Heaven or inferno
□プロローグ
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風の強い夜、森に男と女が木の陰に隠れていた。
「・・・。」
「・・・。」
――長い長い沈黙。ふと、遠くから複数の足音が聞こえてきた。
ザッ、ザザッ。ボッ。
「くそ、ここにもいない!」
少し怒りの含んだ声が奥から聞こえてきた。
「いたか!?」
「い、いえ、こちらには。」
少し怯えた声で奥にいる男に言った。
それを聞いた男舌打ちをし、
「はやく見つけろ!裏切り者を外に出すな!!」
「はっ!」
そういうと、また「チッ!」と舌打ちをした。
そう、男と女はヤツラに狙われていたのだ。
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