シュガーソルト
□『どうしてそんなに嫌うのか』
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Yn side
結局、あたしは服が無くて
ゆきの所へと借りに来たのだが
相も変わらず可愛らしい服ばかりで
男子校に入る前からサバサバした服ばかり切るようになって
感覚が鈍くなったのか
ゆきの服を見ても何を着ていいかわからなかった。
「もう、ゆきに任せる
あ、靴は足痛くならないやつね!」
結論、諦めた
だから全部ゆきに任せようと思った
「え〜V
ゆきがコーディネートしてもいいのぉー?
わ〜い♪
色々、頑張るねっ!」
「あ、ああ…;」
ファッションセンスはあるから大丈夫だとは思うが
なにやら好きなようにやらされそうで怖かった。
そして数分後…
「うわぁ〜Vv
ゆき、自分でやってあれだけど
すごく可愛いぃ〜」
「いや…;
あたし、これ大丈夫なの?」
鏡で見てみたがメイクも髪型も全部ゆきにやってもらっているから
違和感たっぷりだった。
しかも髪型は鬘でショートからセミロングにしてあり
綺麗な編み込みをされていた。
(器用だなー…)
そんな事を思いながらもまだ自身の姿に実感出来ずにいた。
「じゃあ出発〜!!!」
「…っていうけど
ちゃんとゆきの彼氏来るの?」
「来るよぉ〜」
「ふ〜ん…」
(なんもないといいけど…)
何せ内面を知っている手前あたしは不安のが大きかった。
そんな不安を抱えながらもあたしとゆきは待ち合わせ駅まで向かった。