シュガーソルト
□『焦り』
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Yn side
ぽかぽかする…
あったかい
も、ちょっと寝たい…けど…
今日は学校…?
ああ、学校か
そろそろ起きないと…
夢の中で自問自答するゆきな。
ゆきなは
うっすらと暖かい何かに包まれたまま
目を覚ました。
「!!///」
(な…っ!?)
そう、あたしは驚いた。
まさか麻見が、目の前で寝ているなんて思わなかったから。
「〜〜〜〜っ」
(あたし、麻見とキスしちゃったんだ…っ)
それだけじゃなく肌にだって触れられたし胸だって…
(うわーーーっ
どんな顔して会えばいいんだよ!!!)
そう思いながらもゆきなは海をチラッと見た。
起きた本人はこんなに悩んでいるというのに
目の前の人物は安心しきって寝ている。
まるで子供のような寝顔だった。
(可愛い…
ってそーじゃなくって!!!
なんで可愛いなのよ!
相手はあの女ったらしの麻見だってーの!!
騙されたらダメダメ!)
顔を横に振り
考えも振り払う。
「つか、起きねぇと…」
そう言ってゆきなは体を抜け出そうと起き上がろうとする。
「!?」
(な、な…!?)
海はゆきなをがっちりとホールドしたままスヤスヤとねてい
た。
「ち、ちょっ…バカやろう!起きろ!」
「んぅ…まだねるぅ〜…っ」
「ひゃっ」
モゾモゾと動いたとこまではよかったが
さらに密着するようにゆきなを抱きしめる海。
(う、わわわ…っ///)
胸のドキドキが高まっていくばかりであたしは昨日から落ち着けずにいたのだった。
(は、早く起こさないとーーー!!)
そう思い格闘して
やっと海が目を覚ましたのは
三十分後のことだった。
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