『永久の恋情』

□『第1シリーズ』
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薄暗い異世界には
見たこともない異様な姿をした妖。

妖は空を飛ぶもの
血を這い尽くすもの
血の湖で暮らすもの
怪しげな森で獲物を待つもの

地には用済みの人間の骨が埋め尽くされるほど敷き詰められ
湖は血で染まり
山は闇で暗く茂り
光には程遠い異世界。


そんな異世界には
崖の上にそびえ立つ闇の王国の主張とも言える城が建っていた。


その城の中に入れば
外よりさらに不気味な世界。
灯す明かりは壁にかけられたろうそくが点々とついているだけだった。


地下室へ続く階段の扉を開ければ落ちたら一溜まりもない
という感じの深い深い闇へと続く螺旋状の階段。


目的の場所へ着くのに時がどれほど経ったかはわからない。

この異世界に時などなくただ闇だけ
そんな世界に時を気にすることなどなかった。

息を潜めて扉を開ける。
そこには円柱が何十本とあり
その中には何人ものバンパイアが眠りについていた。

「さぁ…目覚めの時だ…
わらわに力を見せてくれ…」

2つの円柱の封印を解く。
勢いよく円柱は割れた。

「「YES,a Master」」

2人のバンパイアは
目の前の主人の命に従い、
城を後にした。

「力が目覚める
前に探し…
殺すのだ…」

何十にも重ねた着物を着た女性は1人闇の中で
恐れとなる人物を思ったのだった。













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