シュガーソルト
□『野外学習 1』
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チビとはもちろん
ゆきとのことである。
「だけどゆきとってどこの部にも所属してねぇんだろ?」
ゆきとと同じクラスの男子が隣にいる男子に話しかける。
「勧誘は半端ねぇらしいぜ」
「俺らの学校だったら部活かスポーツで点数とんねぇと卒業出来ねぇのにあいつ帰宅部だもんなー」
「いや、なんか噂によるとあいつ自分より強いやつがいる部活に入るって勧誘してくる武道部の先輩連中に片っ端から言ってるらしいぜ」
「え、てことはあのチビ片っ端から先輩連中を相手にして部活に入るのをあえて拒否してんのか?」
「みたいだぜ
先生達もそれを許可してるみたいだしなー」
そういいながら
あと少しで辿り着きそうな頂上を見ながら語るクラスメイトの男子達。
「んでもあいつ見た目はかわいーからなー」
「ほんとだよなー
喋ったらアウトなんだけどなー」
「男しかいねぇからなー
ああいう可愛らしい男は目には癒しだぜ」
ゆきとはあくまでも黙っていればモテるのだ。
基、ゆきとはゆきなという女子なので女に見えてしまうのは仕方がない。
だが、クラスメイトの男子はゆきながゆきとという男子と認識しているので本人の前では言えないが
いないところでは結構話題になっていた。
「まっ、来年は共学になるし楽しみだなー♪」
「そーだな!それがあった!」
クラスメイトの男子達は既に来年度の共学で頭がいっぱいになっていたのだった。
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