君と出逢ってまた恋をした

□『雨』
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『なんだよっ
違うじゃねぇかよっ!』

『わりぃわりぃ
でも、一緒だろ?
ある意味』

『んなわけねぇーだろ
もう片方のが
額が違うだろっ』

『んじゃあ
殺っちまっても
いいんだよな?
コイツは…』

『そーだな…
殺っちまうか』


イヤだ…止めてよ…っ

「…?」

近づかないで…

変わりにしないで…っ

「…な…?」

あたしだって

あたしだって

あたしだ「ゆきなっ!」

「!」

ハッ


「もーうゆきなったら
人の話し聞いてた?
会議やるからみんな集めて?」

「は、はいっ」

先輩の言葉が聞こえなくなるほど
ゆきなは意識を飛ばしていたようで
先輩の指示に慌てて動き出した

(雨だから…

雨だからあんなことを
思い出しちゃうんだ…っ

切り替えろっ!自分!)


ゆきなはそう自分に言い効かせていた。


雨は嫌いだ…

自分が自分を追い込むから

雨は嫌いだ…

好きなあの子までを

憎んでしまいそうになるから…


こんな醜い自分が一番大っきらい…



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