君と出逢ってまた恋をした

□『真実はもう1つ』
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生華高校
文化祭まで残り1日

文化祭前日になった本日
今日はどのクラスも明日に向けての最終準備に入っていた。
授業は午前中までで終わり午後からは
文化祭の為の時間に割り当てられた。

1ーF組も最終段階に入っていた。

「テーブルはそっちなー
そこの飾り付けはそこに派手に飾ってや

おいこらぁっ(怒)
花は交互におかんかいっ(怒)」
「スパルタがいるぜ
スパルタが…」

亜美の的確な指導に
教室の飾りを作っているかすみは亜美をスパルタの指導者と呟く。

「まぁ、俺がやるより的確的確ー」
「呑気に言うな」

良もかすみと同様に飾り付けを手伝うが
同じ実行委員でこれはいかがなものかと
かすみは思った。

「もぉ〜ゆきなちゃーん
そんなにカリカリしないでよぉ」
「お前は逆にカリカリしろ(怒)」

怒るゆきなを宥めるゆきに
ぽやぁんとしているゆきに怒るゆきなは教室に入ってきての第一声を放った。

「どした?また例のイジメか?」
「うん…
今度はゆきなのロッカーに大量の納豆が入ってた」
「うわ…
腹立つ嫌がらせだなぁ
おい」

ゆきなの怒りの原因がわかっているかすみは淡々と聞くがいじめの内容が苛だつ内容だった。
「たく…勘弁してよね
カエルだの
不幸の手紙だの…」

イジメは日に日に悪化していく一方だった。
しかも地味なのだ。
だから余計にゆきなは腹を立てていた。

「文化祭前ちゅうのに
暇な奴もおんねんなー」
「亜美」

指導が終わった亜美は飾りを作りに戻ってきた。

「暇も良いところだよ;」

ゆきなは呆れていた。

「まぁ明日は文化祭やし
なにも無いことを
祈ろうなっ♪」
「そうだね」

亜美が話を変えたことによってゆきなの気分も少し変わった。

「あれぇ〜?
海ちゃんは?」
「ああ、海の野郎なら
学校内でのチケット売りさばいてるよ」

不器用な海は飾りつけは愚か、家庭科室で調理するのもダメだった。
そのことを全て理解した上で亜美は海をチケット販売に行かせた。

「うわぁ…
すぐ完売しそう;」
「当たり前やんっ
それが狙いやっ!!」

そう自信満々に話す亜美。
この女は勝負ごとや祭りごとの為なら
きっと簡単に人を売ってしまうに違いないと4人は思っていた。

「おい…っ(怒)」
「!」

後ろから聞こえた声にゆきなはピクッと反応した。

「どーいうことだっ
身ぐるみ剥がされるくらいの勢いでの
チケット完売だったぞ(怒)」
「そりゃあお前芸能人だしな…」
「あっそうか
俺、芸能人だからか」
「わすれんな
どアホ」
「「;」」

海のボケにかすみ、亜美がツッコむ。
芸能人だという自覚が無い海にゆきなとゆきは呆れていた。


「さて…んじゃあ
あたしは明日の下ごしらえの準備でもしてくるからまた後でね」
「ゆきも行くぅ〜」
「多分、他の生徒もいるからよろしゅうな〜」

ゆきなとゆきは家庭科室へと向かう。
亜美は家庭科室で準備している他の生徒を気にかけ、出て行った。


「あれ…
ゆきの奴…料理出来ねえんじゃなかったっけ;」

思い出したように海は恐々と問いかける。

「「あ」」

かすみと亜美はハッとしていた。

「ま、まぁ下ごしらえくらいなら大丈夫なんじゃねぇかな…?」

優しく良はゆきをフォローした。











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