Kiririku

□Many thanks.
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この季節になると今年と言う一年を振り返る。
貴方と過ごした大切な日々を…



明け方。太陽の薄明かりで外は灰色の一色。
窓を開ければ肌を刺す様な冷気に身体中が包まれる。
吐く息は白くなり灰色の世界の中に吸い込まれていった。


「さむッ…アレン寒いさ;」

「そうですね…冬ですから…」

急にベッドから出て、何を思ったのかいきなり窓を開けた恋人に、ラビは眉を顰た。

「だから〜寒いって言ってんさ〜」

「風邪ひかないで下さいょ?そんな格好で座ってないで、ちゃんとベッドに入るか服を着るかして下さい。」

振り返ってニッコリ笑うアレンに、窓を閉めれば良いのでは?;と突っ込みたくなるが、敢えて言わない事にする。


ラビは傍にあった上着を掴み、そのままの素肌に羽織るとアレンの元へ歩み寄る。

「どうしたんさ?寒くないんか?」

「寒いに決まってるじゃないですか。そこまで鈍くありませんょ…。ただちょっと外が見たかっただけです。
まだ雪積もってませんね…早く積もらないかな…」

ハァ〜と白い息を吐き出しながら少し残念そうに眉を寄せる。

「本当アレンはガキさな…」

「なッ?!子供扱いしないで下さい!!」

ただ積もらないかなって言っただけなのに!と頬を膨らませるアレンにラビは苦笑した。

それを子供っぽいって言うんだと教えてやりたかったが、これ以上機嫌を損ねたら相手にされなくなると思い彼に同意する事にする。

「そうさな。子供だったら俺とこんな事出来ないし?」

ラビはアレンの顎をクイッと上げ唇を重ね合わせた。

「−ッ///ラビの場合、守備範囲が広いですから何とも言えませんね///」

ま、僕は子供じゃないですケド…とアレンは少し不機嫌そうに赤い顔を背けラビを視界から外した。

そんな姿も全て愛おしいと思う自分は心底アレンにハマってるんだと苦笑する。

「悪かったって〜。アレンは俺の大切な恋人さ…」

そう言って背後からギュッと抱きしめる。

顔色は伺えないけれど、白い髪の隙間から真っ赤に染まった耳が見えてラビは笑みを浮かべた。







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