NOVELS

□逃避行オマケ
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俺は鈍感じゃない。

いつからか、アイツが親愛の情だけでない目線を俺に向けていることには気付いていた。

なのに、俺はそれを咎めなかった。
アイツが泣きながら自分にすがってきた時も、その手を振り払えなかった。

「……なら、俺と一緒にイタリアに住むか」

気づいたのか時には、そう口走っていた。

二人きりで生きるのも悪くないと、頷くアイツを見ながら思った。



END

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