風影様の事情
□男は器用な方がモテるハズ
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小春かな某日の昼下がり。
水姫チャンのバイト先に1人のお客さんが来店。
「いらっしゃいませ!」
「ウワーッ!やっぱ近くで見るとめちゃ可愛いな、うん♪」
いきなりなんなの‥と、思いつつ、入って来た人物を凝視してみる。
金髪の長髪をチョンマゲ縛りにした女の子っぽい容姿をした性別不明の人が目の前にいた。
「FC会員番号50番!50番目に入会しながら、たった一ヶ月で副会長の地位まで昇りつめた芸術を愛する努力家だ!」
「は、はぁ‥ι」
肩書きに必死すぎて自分の名前を名乗ってないよ。
突っ込みたい所だが、なんとなく関わり合うのは危険と判断した水姫チャンは直ぐに帰って貰おうと店員モードに切り換える。
「お客様今日は何をお求めですか?」
「もちろんアンタをお求めです//」
変態君(男子だと判断)は頬を赤らめる。
水姫チャン、その姿に微妙に引く。
気を取り直してもう1度
「‥お客様今日は何をお求めですか?」
「もちろんアンタをお求めですが、何か問題でも?」
「あるに決まってるでしょ――ッ!!」
ドド―――――ン!!
普段は使わないチャクラを瞬時に使用し、店の天井まである巨大なロボコンを出現させた水姫チャン。
「貴方、私のファンクラブの副会長だか知りませんけど、お店で騒がれたら他のお客様にご迷惑になります!」
見上げる程、巨大なロボコンを出現させた水姫チャンの方が、迷惑事を起こしてると思うけど‥
すると変態君(本名不明)が叫びだす。
「す、すげぇ!こんな芸術品見た事ねぇ!
黒光りする滑らかなボディ!躍動感溢れるアームの形!
何より、何人たりとも近付けさせない存在感が圧巻だ!うん!」