風影様の事情
□初めてのお使い♪
1ページ/5ページ
初めてのおつかい‥‥‥
小さい頃にお母さんから頼まれた事がある人もいるだろう。
本日のお話はそんなお遣いにまつわる事件が発端である。
「我愛羅ー!ちょっとおつかいを頼まれてくれないか?」
テマ姉のいい声が夕飯を準備するキッチンから聞こえてきた。リビングで雑誌を読む我愛羅様に問いたらしい。
しかし我愛羅様
『俺は今忙しいんだ。
カンクロウにでも行かせればいいだろう』
なんて連れない返答。
明らかに暇そうなのにだ。
絶対行くのがめんどくさいからからに決まっている。
忙しいなんて嘘だろと、騒ぎ猛抗議するテマ姉にできる女水姫チャンが「自分が行くよ」と、一言いうと
『いや、やはり俺が行く。
お前は黙って夕飯の支度をしていろ』
‥と、1分前に言った自らのセリフを訂正した我愛羅様。
何が彼の気分を変えたのか知らないが自らおつかいに赴いても構わないと言っているのだ。
気遣いの水姫チャンが
「‥我愛羅さんいいの?」
と、聞けば
『無論だ。ピーマンくらい買ってきてやる』
と、すっげー頼れる男を演じる役者我愛羅様だが、テマ姉曰わく
「いや、欲しいのはパプリカな我愛羅」
ピーマンじゃないらしい。
心中、大して変わらんだろーが‥
と、思ったかどうかは不明だがパプリカを買いに家を出た我愛羅様だった。