落第忍者乱太郎/忍たま

□第十一ノ巻
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「ぁ・・・んっ・・・ざっと・・さ・・!」

「アリカちゃんッ・・・」

さっきのとは全然違う・・。

優しい・・・気持ちい・・

いつもはあんなに荒々しいキスしかしてこない癖に

今日はとっても優しくて甘いキス

子宮を突き上げる彼の物は大きくて苦しいけれど

そんなの気にならないくらい、今は頭が真っ白だ

「おねがっ・・もっと・・//」

「いつ、そんなおねだり、覚えたんだいッ?」

少々きついのか、雑渡さんの息も荒くなる

けれど腰を動かすスピードは、だんだんと加速する

「あっ・・ぁっ//
 おねが、ぃ・・なかに・・ッ」

中に出して・・

あの人の物すら、上書きして欲しい

その思いしか今の私にはない

「あまり、そういう事言わないでよねッ//」

「ぅあっ・・!!」

グッと腰を掴まれて子宮の奥まで突き上げられる

「ぁっ・・あぁっ//!!
 ら・・め・・ッ、いっちゃ・・//!!」

好きな人とするこの行為は

こんなにも気持ちよかっただろうか

何も考えたくない・・

今はこの人の腕に抱かれる幸せをかみしめて居たい・・

「私も、もう限界だ・・ッ」

スピードと打ち付ける力が強まったかと思うと

子宮の奥に注がれる感覚

「ぁっあぁあっ//!!」

脳がしびれる

全身が痙攣する

先ほどとは比べ物にならない幸福感が押し寄せる

「クッ・・」

「ざっ、と、さ・・ッ
 好き・・・大好き・・ッ」

雑渡さんの首元に抱き着き

うわ言の様に繰り替えす

絶対この言葉は言わないと決めていたのに

色々な感情が決壊がして、もう歯止めが利かない

「ざっと、さんっ・・お慕い申しております・・ッ」

「・・・うん。知ってるよ。」

「んっ・・」

優しい口付。

それが返事の代わりなのだろうか・・

ここまで来てはぐらかされたような、流されたような

納得いかない・・!

「雑渡さんは本当に酷い人だ・・」

「・・・泣かなくてもいいでしょ?」

「っ・・」

あぁ、今日はどうにも涙腺が弱い・・。

涙を拭われて、初めて泣いている事に気づいた

彼の事が分からない。

彼の気持ちも、考えていることも・・

分からないって、こんなにも不安になるものなんだ・・

「君の事は大切に思っているよ・・アリカちゃん」

「・・・はい・・」

それは親愛?友愛?

上司と部下だから?

この行為はただの謝罪と慰め?

考えだしたら切りがない

「けれど・・私にあの言葉を君に言う資格は無いんだ・・」

「・・・」

なんで、そんな泣きそうな顔で見るのだろう・・?

彼方は何も悪くない。

彼方は何も間違ったことはしていないのに。

「私の立場では・・君にまた同じ命を出すかもしれない。
 後悔しても、また君を同じ目にあわすだろうね・・・。」

「・・・そんなの、当たり前の事じゃないですか・・。」

もしまた、殿の気まぐれの命が出て

私が行く事になるかもしれない。

それでなくても、何らかの命令で

そういう行為を迫られるかもしれない。

けど、あなたの為なら・・。

彼方が私を想ってくれているのなら・・

それだけで私は救われるから

「雑渡さん・・・
 本当に私の事を思うのなら
 私にあの言葉をください・・。
 それだけで私は何にだって耐えられる。
 心も体もあなたの物だという契をください。」

「・・・君は強いね。」

強くなんてない・・。

私は雑渡さんが居ないと、

何もできやしないんだ。

あなた次第で私は何にだってなれる

「雑渡さん・・もう我慢させないで・・?」

そして、我慢しないで。

これまでお互いに駆け引きをし過ぎたのかもしれない。

お互い思い合っているはずなのに、

それが歪んで捻じれて、引き処が分からなくなっていた。

いい機会だ・・。

これを期に修復したい。

もっと、素直に、単純に、あなたの事を想いたい

「・・雑渡さん・・愛しています。」

「・・・・うん。
 私も、愛しているよ・・。」

優しいキスが降り注ぐ

やっと、スタートラインに立てたような、

不思議な感覚。

「また、泣いてるよ?」

「これは、うれし泣きです・・ッ」

今日は泣いてばかりだ・・・。

思いが通じ会うって、こんなにも幸せなことだなんて

知らなかった。

「雑渡さん・・、大好きです!」

「知ってるよ、」

いつもの様にニヤリと笑うその顔は

いつも以上にやさしい顔つきをしていた


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