落第忍者乱太郎/忍たま

□第十五ノ巻
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殿との交わりは1回2回の話ではない

この地獄ヶ谷の出城で夜を明かすときは

毎晩呼ばれるようになった

もう本当に来ないで欲しい←

そう頻繁にここに赴くことは無いが

殿が来るたびにげんなりしてしまう

私は側室かなんかなのか??あぁ??

尊「ずっ・・随分と機嫌が悪そうだな??」

「・・・尊ちゃん。」

1人木の上でぶつぶつと唸っていれば

下から尊奈門が声を掛けてきた

この森の近くで自主トレでもしてたんだろうな

「そりゃ機嫌の一つや二つ、悪くなるっての!」

よっと、木から飛び降り

尊奈門の横に着地する

尊「お前・・随分身軽になって来たんじゃないか?」

「ん〜?
 まぁ毎日忍者隊の皆様と過ごしてれば
 否が応でもそうなるって」

体力も瞬発力も、当時に比べてぐんっと上がったし

身体能力が、忍びらしくなってきたのかもしれない

尊「まぁそれもそうか・・
  というかどうしたんだ?
  いつも落ち着いてるお前がそんなにイライラして」

「・・・・殿とのこと、尊ちゃんだって知ってるでしょ?」

尊「・・・あぁ。」

あ、目逸らした

なんでみんなそんな申し訳なさそうにするんだろう

それとも可哀そうな子とか思われてんのかな??

それはそれでムカつくなぁおい??

「好きでもない男に抱かれてんだよ?
 そりゃ機嫌も悪くなるっての!!」

尊「おっおう・・」

あ〜、愚痴る相手をミスったな

尊ちゃんにこういった浮ついた話は不向きだ

「尊ちゃんはちゃんと
 好きな女の子とだけしないと駄目だよ?」

尊「なっ・・//!?
  なにを言う!!忍びには三禁といってだなぁ・・っ」

「女・酒・欲でしょ?
 けど山本さんは奥さんいるし、
 忍術学園の山田先生だって奥さんもお子さんも居られる。
 彼女や奥さんを作っちゃダメって事ではないんだよ?」

女にたぶらかされたり、女にのめりこんだりして

そのほかの事が疎かになってしまう事がダメなのであって

女性と交わること自体が禁止なのではない

そこんとこ、ちゃんと理解しているんだろうか?

尊「わっ、私に女など、必要ない!!
  今は修行あるのみ!!打倒土井半助!!!」

「うるさい。」

そんな大声で豪語しなくても・・・

女性免疫ゼロのチェリーボーイだもんなぁ〜

「まぁ、尊ちゃんがそれでいいなら
 別にいいけどさ・・」

あれ?私何にイラついてたんだっけ??

なんか尊ちゃんとはなしてたらどうでもよくなったな!

「ありがとね、尊ちゃん!」

尊「は・・?何がだ?」

「とにかくありがとう!!」

キョトンとする尊奈門はほっぽって

自室へと歩を進めた
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