落第忍者乱太郎/忍たま

□第十六ノ巻
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あれから数分もたたないうちに、

タソガレドキ忍軍が集まってきた

みな組頭が心配だったのだろう

混「世話になったね」

そんな渦中の中に居る雑渡さんはひょうひょうとしていて

駆けつけた山本さんに抱えられながら、この場を去っていった

「本当に人騒がせなんだから・・。
 伊作君、本当にありがとう。
 卒業したら、よろしく頼むよ」

この伊作部下ルートは腹を据えるしかないようだ

伊「はい!
  卒業までに、もっともっと力をつけておきます!」

頼もしい声と共に、タソガレドキ忍軍は撤収した

出城に戻れば心配だったのだろう、

門前には伏木蔵が居て

雑渡さんを抱える山本さんごとタックルをかまして泣きついた

伏「こなもんさっぁあぁんっ!!」

混「心配をかけてしまったね」

伏「うわぁぁぁんっ」

緊張の糸が切れたのだろう、

一度泣き出してしまったらもう止まらない

「よしよし伏木蔵・・・。
 雑渡さん怪我してるから、ゆっくり休ませてあげよう?」

山本さんらから引き離し、自分の腕に抱える

伏「はぃぃっ」

泣き止もうとしゃくりあげながら、私の腕の中でまた涙を流した

伏木蔵の中でこれほどまでに大きな存在になっていたのだと

再認識した

「今日は他の皆に看病任せて、
 私たちはゆっくり休もうね」

伏木蔵も疲れただろう。今日は休むとしよう

伏「はい・・グスッ・・母上・・」

目を擦りながら、ゆっくり歩きだす

私の手を握る力は強くて

何処にもいかないでくれと、言われている気がした

「さぁ伏木蔵、おやすみなさい」

伏「おやすみ、なさぃ・・・」

布団の中で抱きしめてやると、物の数分で眠りについた

泣きつかれたのかもしれないな・・

「・・・おやすみ伏木蔵。
 よい夢を・・・・。」


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