落第忍者乱太郎/忍たま

□第十七ノ巻
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雑渡さん行方不明事件から数日が立った。

雑渡さんの回復も早く、すでに歩けるまでになっていた

「雑渡さん、動けるようになったのはいいですけど
 無茶して悪化させないでくださいよ?」

混「わかってるよ、
  山本と同じこと言うね君。」

おや、やっぱり考えることは一緒なようだ

伏「こなもんさん・・」

そして寂しそうにこちらに顔を向ける伏木蔵。

今日は伏木蔵が忍術学園に帰る日でもある

混「すまないね伏木蔵、あまり修行を付けてやれなくて」

伏「いえ!仕方ないですよっ
  母上からいっぱい薬学について学びましたし
  こなもんさんからは戦術について沢山学びました!
  とっても素敵な夏休みでした!」

ここを離れる寂しさもあるようで、

どこか無理したようにテンション高めに答えて見せた

「寂しくなるわ・・・」

そっと伏木蔵の小さな体を抱きしめると

ぬくもりがゆっくりと伝わってくる。

伏「ははうえぇ・・」

あぁ、泣き出してしまった;;

初めてこんなに一緒に居たのだ。

別れがつらいのは皆同じだ

混「泣くな、伏木蔵。
  お前は立派な男児だろう?」

伏「グスッ・・ぁいっ・・!」

目を擦り、気合を入れなおす

涙を引っ込めて前を見据える

混「良い子だね。
  しばらく会えないが、ちょくちょく遊びに行くよ」

「私も、忍術学園に遊びに行くからね!」

こうもちょくちょく学園に侵入する親も珍しいよね←

伏「はい!また学園の皆と待ってますから!」

混/主「「いってらっしゃい、伏木蔵」」

伏「行ってまいります!」

今度は飛び切りの笑顔で、出城の門を潜っていった

ふもとまで見送ると言っていたが、

雑渡さんの足の事もあるからと、断られていたため

ここまでの見送りだ

「いっちゃいましたねぇ〜」

小さくなっていく伏木蔵の背を見送りながら

何とも言えない気持ちになる

混「またすぐに会えるだろう?」

「そうなんですけどねぇ〜」

これからは薬草の差し入れなんかで、

より一層顔を出すことが増えるであろう忍術学園

そこで会えるのだが、やっぱり寂しいものは寂しいのだ

混「伏木蔵ばかりだったんだ、
  たまには私も構ってくれないと寂しいのだけれどね?」

「・・・まったく、子供ですかあなたわ」

肩を抱かれ引き寄せられる

久々に感じる雑渡さんの熱に、恥じらいを感じた

混「男はいつまでたっても子供なのだよ。
  さ、部屋に戻ろうか」

「書類整理しか、まだしちゃだめですからね?」

筋トレとかしちゃいそうな雑渡さんに一言忠告しておき

城内へと戻った
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