落第忍者乱太郎/忍たま

□第一ノ巻
2ページ/24ページ





「・・・ん・・」

朝日が眩しい・・

部屋のブラインドはいつも閉めてたはずなんだけどな・・

と寝ぼける頭で思考する

「・・・しごと・・いかなきゃ・・」

軽く目をこすりながら体を起こすと軽い違和感が

「・・・草の・・匂い・・・?」

妙な違和感は目を開けると解決した

「・・・・森?」

見渡せど、木・木・木

獣道に雑木林、鳥や獣の鳴き声

木漏れ日が降り注ぐ草原の真ん中に、私は横たわっていた様だ。

「・・すんごい、スリル〜・・・」

私はまだちょっと寝ぼけているようだ

混乱しながら頭を回転させるも、やっぱり思うことは一つ

「トリップ・・的な?」

ここがどこだかは未だに分からないが、

過去の時代だということは容易に想像できた。

何故かって?

「こんな服、きてたらねぇ〜・・」

寝ていた時はスエットだったのに、

目覚めてみれば下の方が黄緑にグラデーションになった

桃色の小袖を身に着けていたからだ。

「まぁこんな山の中でスエットは浮くからありがたいけど」

動きずらいな・・・

現代では着物なんて正月くらいしか着なかったから

どうも慣れない

「まぁ可愛いから許す」

ちょろいです。


「・・・さてと」

ここにずっと座り込んでいても仕方がないので

第一村人でも探しに行きますか!

存外冷静でいられるのは、

未だに実感が湧かないからなのか

あちらの世界に未練が何もないからなのか

はたまた何にも頓着がないのか。


全てが自分に当てはまりそうな気がした。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ