落第忍者乱太郎/忍たま

□第五ノ巻
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「どうぞ」

「ありがとう伊作くん」

あの後軽くあいさつを交わし、中へと入れてもらった

お茶まで出してくれるとは、本当にいい子!!

「あの、今日はどうしてこちらに?
 雑渡さんは今日はみえていませんよ?」

あぁ、迎えに来たと思われているのか

「いやいや、違うよ。
 今日は暇だったから私が個人的に遊びに来ただけ!」

「暇だったからって、遊びに来ないでくださいよ〜;;」

まぁ私も一応曲者みたいなものだし、ダメだよね〜

「・・伊作くんは、私に会いたくなかったの・・?」

はらりと涙ぐみ、伊作君にすり寄ってみる

もちろん嘘泣き←

「えぇっ//!?
 ちょっ、アリカさんっ、近いですよっ//!?」

すり寄る私を制止するものの、

無理に引きはがそうとはしない

全く君は本当にお人よしだな・・・

「伊作くん・・・」

「うわっ・・//!?」

どさっと、押し倒してみる

顔を真っ赤にして慌てるその様は本当に可愛らしい

「アリカ・・さんっ//!?」

「伊作君・・」

そっと顔を近づければぎゅっとつむる目

あぁ〜可愛い・・・けど・・

「・・・はい、これで伊作くんは死んだよ」

「・・・・・へ?」

棒手裏剣の柄の部分を伊作君の首に押し当てた

「まったく、伊作君は六年生なんでしょ?
 簡単に色の術にはまっちゃって・・・」

「えーっと?」

未だに状況が理解できていないようだ

「もし私が悪い人だったら伊作君は今ので死んでたよ」

「えっと、でもアリカさんは
 悪い人じゃないですよね?」

「・・・」

全くこの子は・・

「ほんと君、忍者向いてないんじゃない?」

ゆっくりと伊作君の上から退く

「ははは;;それ、雑渡さんにも言われました;;」

「・・・はぁ〜;;
 伊作君は房中術とか習ってないの?」

「ぼっ・・///!?!?」

房中術・・所謂色の術だ。

忍たまでも六年にもなれば受けるものだと

思っていたけれど、そうじゃないのかな?

「えっと、受けましたけど//
 やっぱり、慣れなくて//」

本当にこの子は初心初心だ;;

女の子にコロッと騙され等で心配過ぎるわ

「じゃぁ・・私が手取り足取り・・教えてあげようか?」

「えぇぇ//!?なっ何言ってるんですか//!?!?」

こうも可愛い反応されてしまえば、

虐めたくなるのが男ってもんよ!!

あ、私女だったわ

「伊作君は私とそういうことするの・・いや?」

「へっ///!?
 いや、その、僕は・・//!!」

テンパってるテンパってwwww

「そのくらいにしてあげなよ」

「グエッ・・!」

首根っこを捕まれ後ろに引っ張られてしまった

そんな事を容赦なくしちゃうのは

「組頭・・・」

「・・・ほんと、君って子は・・・」

うわぁお・・・なんだかお怒り??

私の伊作君になにしてくれてんのってか??

いいぞもっとやれ←

「すみません・・
 組頭のお気に入りってのは知ってたんですが
 この子の反応がついつい面白くてですね・・」

「・・・お気に入りって・・
 おバカ。」

「イダッ」

頭を叩かないでください!!

「ざっ雑渡さん・・・」

「・・・伊作くん、すまなかったね。
 私の子猫がオイタをしたようで」

「いっいえ。」

「まだなにもしてませ〜ん」

「なに?」

「なんでもありませ〜ん」

怖いよ雑渡さん!!

目がマジじゃん!!

「・・・・伏木蔵君、いるんだろ?」

「へへ、ばれちゃいました〜」

襖をあけて顔をのぞかせたのは1年ろ組の伏木蔵君だ

はて、いつからいたのだろうか??

「ちょっとこの子を連れて
 その辺ブラブラしててくれない?」

「いいですよ!
 それじゃぁ行きましょアリカさん!」

小さい手が私の手を握り部屋の外へと連れ出す

あぁお手てちっちゃくてかぁいい〜ww

「ぶらぶらしようかぁ〜w」

なんだか厄介払いされた感じはあるけれど

二人で積もる話もあるのだろう

お邪魔虫は退散じゃ!

「どこに行きますか〜?」

「そうだなぁ〜」

こっちはこっちで、楽しみます!!
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