落第忍者乱太郎/忍たま

□第五ノ巻
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雑渡sid


「すまないね、伊作君うちのが、」

「・・いいえ、気にしないでください。」

まったく、こんな子供にまでちょっかい出すとは・・

考えが甘かったようだね

「本当に、気にしなくていいですよ。
 ちょっと、役得でしたからw」

「・・・え??」

「まさか雑渡さんが来られるとは思わなくて・・
 少々残念でした。」

「・・・君、まさか・・・」

今までのあれは・・演技・・?

「僕こう見えて6年生ですよ?」

「・・・」

本当に侮れないな、忍術学園の生徒は

「・・・この前言った君は忍者に向いていない・・ってやつ
 取り消させてもらうよ」

これ程忍者らしい君を見れるとは・・

私もまだまだと言うわけか

「ふふっ・・それアリカさんにも言われましたw
 本当に可愛らしい方ですよね・・・」

すっかり僕の演技に騙されて・・・

なんて言葉が続きそうな気がした

「あまり彼女をからかわないでやってくれ」

「えぇ〜?からかわれているのは僕なんですけどね〜」

あの子猫はまったく厄介な男を

目覚めさせたのかもしれない

「・・・雑渡さんは彼女の事、とても大切なんですね」

「ん〜、まぁ大事なペット、かな。」

私が拾ってきたしね

「ペット、ですか・・。
 飼い慣らし甲斐がありそうで、いいですねぇ〜」

「・・・まったくだよ。」

「雑渡さん、
 ちゃんと彼女の手綱を握っていないとだめですよ?
 じゃないと・・」

"僕が貰っちゃうかもしれません"

そういう伊作君の顔はしっかりと雄の顔をしていた。

くえない男だよ、君は・・

「ご忠告に感謝するよ。
 それじゃぁ、またね伊作君」

「はい!
 包帯、ちゃんと毎日変えてくださいね!」

「はいはい。」

さっき見せた顔とはまた違う、

今度は保健委員の顔で私を送り出した

善法寺伊作、彼は中々に面白く、侮れない男だ
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