落第忍者乱太郎/忍たま
□第六ノ巻
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「・・・・」
彼女は物の数分で眠りに落ちた。
襖の奥に敷かれた布団の上まで運んでいく。
「・・・まだまだ若いであろうに、不運だね・・。」
まるで他人事だ。
これから私自身が彼女の人生を奪うと言うのに。
「・・・ごめんね・・・。」
何故だろうか、今回はなるべる汚したくはなかった
いつもは棒手裏剣で急所を一突きなのだが、
今回は毒針を首筋に刺すだけにとどめておいた。
睡眠薬を飲ませているから
痛みも無ければ、苦しむこともない。
もしかしたら自分が死んだという自覚すら
ないのかもしれない。
「これはこれで、結構残酷なものかもしれないな・・・」
そっと脈を図る
トクン・・・トクン・・・・・・トクン・・・・・・・・・・トクン・・・・・・・・・・・
徐々に小さくなっていく脈拍は
彼女の終わりを告げている
「さようなら・・・ひなつる嬢・・・」
私は初めて、ターゲットの名前を呼んだのかもしれない
・・・・・
彼女の命の灯は、ゆっくりと消えていった。
「・・・任務完了」
あぁ、なんだかなぁ〜・・・