落第忍者乱太郎/忍たま

□第六ノ巻
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「ンッ・・ぁ、ざっと・・さん//!!」

「ンッ・・」

熱い・・

未だに首には雑渡さんの手が回り呼吸がしづらい

それに加えて雑渡さんのキスの嵐が

余計に息をしづらくさせていた

「んっ・・・ンンッ//!!」

「・・・あぁ、苦しかったね。」

パッと首から手が離れ、一気に酸素が押し寄せる

「ごほっ・・ごほっ・・・!!」

むせたようにせき込む

酸素不足で意識が多少朦朧としている

「私のしってる子猫ちゃんは戻ってきたのかな?」

「ゴホッ・・・さぁ・・ゴホッ・・どうでしょうね・・はぁはぁ・・」

あぁ、しんどかった

この人は、いったい何がしたっかのだろうか・・

謎が謎を呼ぶ

「ごめんね、ちょっと跡が出来ちゃった」

そっと私の首を撫でる手は、

先ほどとは違い優しいものだった。

「本当に、雑渡さんの気まぐれには困ったものですね」

「・・・そうかい?」

「えぇ、そうです。」

「君は私の行動すべてを気まぐれと処理するんだね」

「え?だってそうでしょう?」

なにか的外れなことでも言ったのだろうか?

雑渡さんは基本的に

気まぐれで構成されていると思っている

本当に自由人なのだから、

山本さんも頭を抱えている始末だ

「・・・まぁいいさ。今はね。」

今はってなんだ??

「あの、雑渡さん。
 そろそろどいてくれませんか?」

「・・・元気になった?」

いや、会話を成立させてくれ。

まぁこの感じだと退いてはくれなさそうだな。

「・・・えぇ。
 雑渡さんの荒療治のおかげで。」

勝手に慰めてくれていたのだと自己解釈しておく。

かなり危機迫るものはあったけれども。

「そ。
 どうも君は不安定みたいだからね。
 もし次不安になったら私のところに来るといい。」

グッと雑渡さんが近づいたかと思ったら耳元で

「またさっきの様に治療してあげるから」

「っ・・・//」

本当に・・・その低音ボイスでささやくな!!!

耳が幸せです!!←

「分かりましたから、耳元はやめてくださいッ!」

くすぐったいんだぁぁぁ!!

「あれ、アリカちゃん、耳よかったりする?」

「ぁッ//」

なっ、なめっ・・この人、今舐めたぁぁぁ!?!?

うわぁぁやめてくれぇぇぇ//!!!

「ちょっ、何してるんですか///!??!」

「いやぁ〜いい反応するなぁ〜って・・・」

「んっ・・や、めっ//」

やだ、なんか自分の声じゃないみたいな

変な声、でてしまうっ!!

「いいね、もっと鳴いて見せてよ・・私の子猫ちゃん」

「ぁっ・・まっ、って//」

頭の上で結っていた髪を解かれ畳の上に広がる

ぴちゃぴちゃと、雑渡さんが耳をなめる音が

頭に響いてしかたがない。

「ぁっ・・ンッ//ざっと・・さん・・
 勘弁、してくだ、さい//!」

「可愛く鳴けたら、考えたげる」

くそぉぉぉ、我にどうしろと!?!?

「ひゃっ//!?」

すっと雑渡さん手が反対側の耳に伸びる

さわさわと触る手つきは本当にえっちぃ!!

「やめ・・ッ、雑渡さ、ん//!!
 みみ・・だめな、んです//」

あぁ本当に・・私はここまで耳が弱かったのだろうか

雑渡さんに、触られているから・・なのだろうか

「・・・ホント、君っていい顔するよねぇ〜」

「ふぇ・・?」

ピタっと耳を触る手を止めると

雑渡さんは私の上からようやく退いてくれた

「そんな顔してたら、襲われちゃうよ?」

「いや、現在進行形で襲ってたあなたが何を言うか」

まったく、何を考えているのだろうか

私に忠告しているのだろうか??

「君分かってる・・?」

「なんですか?」

スッと両頬を捕まれ、上へと向けさせられる

「もっとしてほしそうな顔、してたよ」

「錯覚です」

一刀両断してやった。

私はそんなすけべぇじゃない!多分!!

雑渡さんのフェロモンにやられただけだ!!←

「ふ〜ん・・でも、気持ちよさそうな声だしてたよ?」

「・・・錯覚です」

あぁ、私のLifeはもうゼロです、勘弁してください!

「まぁいいや。楽しませてもらったし」

「さいですか」

雑渡さんは何をしたいのか

雑渡さんは私にどうして欲しいのか

全く分からない・・・。

全て気まぐれで済ませそうで、

何か一つ答えを出すのははばかられた

「雑渡さん、もう夜も遅いんです
 お休みになられた方がいいんじゃないんですか?」

私が帰ってきた時間を考えるに、

もうすぐ夜明けになるだろう

「ん〜、じゃぁ一緒に寝る?」

「寝ません」

一緒に寝た仲じゃないかと、駄々をこねられたが

また明日尊ちゃんに目撃されて叫ばれても困る

「駄々こねてないで自室へ戻ってください!」

「嫌なところ尊奈門に似てきたねぇ〜」

なんか嫌そうにこちらを見てきたけど、しったことか!

「山本さん・・呼びますよ?」

「・・・・卑怯じゃない?」

「なんとでもっ」

困ったときの山本小頭!

いやぁ〜助かってます!

その後何分か押問答を続けたが、

雑渡さんは渋々帰っていった、天井裏から

「いや、だから襖から出入りしてくれないかな?」
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