落第忍者乱太郎/忍たま

□第十一ノ巻
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お風呂を済ませ、身なりを整え殿のお部屋へ向かう

相手が黄昏甚兵衛とはいえ、緊張してしまう!!

お粗相しませんように!!

「・・忍び軍、
 黒百合隊小頭朽木アリカ
 ただいま惨状仕りました。」

「はいれ」

「はっ」

素早く中に入り、戸を閉める

部屋の中には黄昏甚兵衛ただ一人。

護衛も付き人も無しとは、大丈夫なのだろうか?

「もっとこっちに来ぬか」

「は・・」

うへ〜、近くで見るともっと変な顔〜w

けどまぁ見ようによってはイケオジ・・っと、いかんいかん!

あんまり見すぎるのは不敬かもしれんな・・!

「表を上げよ」

「・・・」

下げていた顔を上げ甚兵衛を見据える

仮にも、あの雑渡さんを従えている殿様

なんだか、底知れぬものを感じるなぁ

「ふむ、中々の上玉だな」

「・・・はぁ・・」

顎クイしていいのは雑渡さんだけなんだが!?

けど我慢・・!!

何かここでヘタこいたら、雑渡さんに迷惑が掛かるんだから!!

「あの、殿・・。
 私に何か用があるのでは・・・?」

「なんだ、混奈門に何も聞いておらぬのか?」

「はい。殿のお部屋に行くようにと仰せつかりましたが
 それ以外は何も・・。」

「ふむ・・・」

甚兵衛は何か考えるそぶりをして

"混奈門め、面白い事をしてくれる"

そんな言葉を呟いたように聞こえた

「殿・・?」

「これも一つの志向かも知れぬな・・」

「ぇ・・・?」

背中には畳、上には黄昏甚兵衛。

なに・・・?

「と・・・の・・・?」

「こういうのも、悪くわなかろう?」

「ンッ・・・!?!?」

甚兵衛の唇が容赦なく私の唇を襲う

なんで・・なんでこんなことになってんの・・?

「おっ、おやめください・・ッ!!」

いやだ、いやだいやだいやだ・・!!

「暴れるでない・・!!」

「んんっ・・・!!?」

両腕をしっかりと抑えられて唇を奪われる

いやだ・・・なんで・・・いやだ・・っ

「殿・・おやめ、ください・・ッ!!」

「お前を寄こしたのは、あ奴だぞ・・?
 その意味、分からぬお主ではあるまい・・・?」

「っ・・・!!」

全身の力が抜け落ちる感覚

あぁ・・・あの時の謝罪は・・そういう事か・・

彼は殿には逆らえない。

殿が烏が白と言えば、白になる。

殿が私を望むのであれば、彼は私を捧げるしかない

私だって同じだ・・。

彼の命令は絶対。

彼が行けというなら、彼に従うしかない。

彼が、殿の床へ行けというなら・・・従う他ないのだ。

「ようやく理解したようだな。」

抵抗など無意味・・

甚兵衛が私の着物に指を掛け器用に脱がしていく

生まれたままの姿になった私を、彼は容赦なく汚していく

「無抵抗というのもいささか物足りないが
 まぁいいだろう。」

「・・・・」

あぁ、早く終われ・・

早く、終わらせて・・・
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