落第忍者乱太郎/忍たま

□第十四ノ巻
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「うへ〜、真っ暗・・」

暗闇の中、出城から来たため、目は慣れてきてはいたが

忍術学園内も薄明かりしかなく、あたりは薄暗かった

混「第二グラウンドはあっちらしいから、
  離れないでよ?」

「は〜い!」

大名行列ではないにしろ、

忍者隊を引き連れて歩く殿の様子は、

まさにそれに見えなくもない

「組頭!来賓席はこちらです!」

広々とスペースをとってある幕の中に、

椅子が置かれている。

ご丁寧に城の名前も書いてあり分かりやすい

「ドクタケとチャミダレアミタケも招待されているみたいですね」

隣はチャミダレアミタケ。その隣がドクタケ城の幕となっていた

混「敵味方関係なしって感じだねぇ〜」

「これは一波乱ありそうですね!」

混「なんで楽しそうなわけ??」

忍たまにトラブルはつきもの!

楽しまなくてはそんそん!w

殿をお席に案内して、我々も後ろに座する

するとふと、明かりが消えあたりは真っ暗闇に包まれた

どうやら入場行進が始まったようだ。

「これじゃ何も見えないじゃない、
 入場行進されても伏木蔵がわかんない・・!」

明るい場所が急に暗くなったため、目が暗闇になれずに

何も見えない

忍たま達も、さすが忍者の卵だけあって、足音がしない。

気配もうまく誤魔化せていて、大したものだ

しばらくすれば明かりが灯り、忍たまプラス

ドクタケ忍術教室のドクタマ達の姿を捉えることができた

「おや、ゲスト忍者席にいるのオーマガトキの・・」

混「あぁ、いばっとると、カピパラくんも招待しておいたから」

「組頭、射場亨と貝原太郎ですよ。」

いちいちツッコムのやめようかな?←

伏「母上〜!!!」

忍たま達の応援席から、伏木蔵がこちらにやってきた

一目散に来てくれるなんて・・!!!

「伏木蔵〜!!」

ぎゅーっと抱き留めてやると、嬉しそうに顔を綻ばせた

伏「まさか母上達もこられていたなんて、知りませんでした!」

「急遽招待状が来たから、伏木蔵に知らせる時間がなくてね・・
 サプライズ成功かな?w」

伏「ふぅ〜すんごいスリルです〜!」

混「伏木蔵、良い子にしてたかい?」

不「はい!こなもんさん!
  もう少ししたら夏休みなので、
  その時はいっぱい稽古つけてください!」

混「いいよ。
  伏木蔵は呑み込みが早そうだしね」

伏木蔵の頭を撫でるその表情はとても優しく、父親みを感じた

「伏木蔵、そろそろ戻らなくていいの?」

伏「あっ・・!
  それじゃぁ僕、応援席に戻ります!」

手を振りながら去っていく姿お見送り、

私たちも陣幕へと戻った。

「雑渡さん自ら指南してくださるとは・・
 伏木蔵は強くなるでしょうねぇ〜」

ただでさえ忙しい身である彼は

滅多に部下に稽古を付けない。

尊奈門あたりが、羨ましがりそうだ

混「私の息子だからね。
  それなりに教え込まなきゃねぇ〜」

伏木蔵・・・がんばるっきゃないぞこれは・・!!

「あ、第一種目目
 アヒルさんレースが始まるみたいですよ!」

混「・・・変わった種目だねぇ」

アヒルの船主飾りを上級生が被り、

下級生がその上級生を引っ張り爆走するレースらしい

ゲスト忍者組からは、

射場亨とドクタマくノ一の山ぶ鬼が参戦だ

「みんな頑張れ〜!」

展開的には覚えているけど、生での臨場感はすごいなぁ〜!

大砲が鳴り響き皆一斉にスタートする!

が、ゲスト忍者である二人だけは

スタートし遅れていた

「射場さん顔デカいからなぁ〜」

どうやら船主飾りの穴が小さくて、

射場さんの頭が入らない様だ

今回はしかたなく、顔に括り付ける形でスタートした

「シュールだ・・・」

アヒルさんの船主飾りを頭に被り爆走する皆は

なんとも言えないシュールさを醸し出していた
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