落第忍者乱太郎/忍たま

□第十六ノ巻
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「あれ・・・?」

こちらは雑渡さん捜索中のアリカです!

地図上で、どこに居るのか見渡していると

1つの寺の名前に違和感を覚えた

「善法寺・・・」

伊作君の苗字と一緒

たしか彼の実家はお寺ではなかっただろうか?

それならば、このお寺は彼の実家で

運が良ければ雑渡さんはそこに運ばれているのかもしれない!

「善は急げや!!!」

地図を片手に森を走る

どうか無事でと祈りながら、目的の寺を目指す

林を抜けると大きな門が

寺の門は大きくあけ放たれており、

中の様子が少しうかがえた

人の気配はするものの、数人と言ったところで

境内には人影はない。

「いっちょ忍びらしく侵入してみますか・・」

まぁ私忍びもどきだけど・・

気配を消してコソコソと侵入する

ある一部屋から異様に薬草の香りがする

誰かいるとするならば、そこかとあたりを付けて

全身するも、背後から現れた腕に口をふさがれ

組み敷かれた

「んっ‥!?」

しまった!とおもっても後の祭り

こんな凄腕忍者が潜んでいるなんて予想外だった!

「アリカさん、僕ですよ!」

「・・・ん?」

この切羽詰まった状況には似つかわしくない

明るい声が私の名を呼んだ

「手荒な真似をしてしまってすみません;;」

「・・いっ、伊作くん!!!」

私を制していたのは紛れもない善法寺伊作君

やはり私の予想通り、ここは彼の実家の用だ

伊「今、混奈門さんがお休みになってるので
  大声出されないように、手荒くしてしまいました;;」

「いっいるの!?ここに!?」

伊「はっはいっ・・!」

私の予想は大的中なようだ!

「伊作君、雑渡さんの所に案内してもらえるかな?」

伊「えぇ。こちらです」

伊作君について行けば、薬草の匂いがしていた部屋の前に来た

伊「混奈門さん、お迎えが来ましたよ?」

ゆっくりと開けられた襖の向こうには

横になっている雑渡さんがいた

「・・・アホ頭・・」

混「開口一番それはひどくない?」

「・・・どれだけ心配したと思ってるんですか。」

混「ごめんね?」

ゆっくりと近づき、近くに腰を下ろす

「容体は?」

混「足をすこしやってしまったくらいかな」

「そうですか・・・」

包帯には血が滲んでいるため、切り傷なんだと予想する

混「随分と心配をかけてしまったね」

「まったくですよ・・っ
 伏木蔵も、心配していました。
 早く帰りますよ・・・!」

泣きそうになる目を擦り、自身を奮い立たせる

早くみんなに知らせなくては!

「狼煙焚いてきます!!」

言い逃げる様に、その場を後にした

伊「殴られないだけ、マシでしたね」

混「いい〜や、怪我が治ったころに殴ってきそうだよ」

伊「あははは;;」
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