落第忍者乱太郎/忍たま

□第十六ノ巻
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「あら、雑渡さんお帰りでしたか」

部屋に戻れば書類の山の中に雑渡さんがおられた

今日も中々に大変そうだ

混「お帰りアリカちゃん。
  伏木蔵は?」

「途中ろ組のみんなと会ったので
 今はその皆とこの辺の探検・・
 というか探索をしてると思いますよ」

混「へぇ〜、この辺には近づかないだろうね?」

「えぇ、伏木蔵がいますから。
 あの子はこの辺の危険度熟知してますから
 大丈夫ですよ。」

あ、そうだ・・・

「雑渡さん、これ伏木蔵からお土産です。」

小さな包みにはお団子が一本入っていた

混「伏木蔵から?」

「はい。
 自分のお金で、雑渡さんにお団子買いたかったらしいですよ」

本当に健気な良い子・・!!

雑渡さんはお団子を見つめて固まっているように見えた

「雑渡さん・・・?」

混「だめだねぇ〜・・なんか最近涙腺弱いかも・・・」

表情ではわかりずらいがどうやら感動していたらしい

「ふふっ・・w
 私もあの子のやさしさに何度泣かされかけたか・・
 罪な子ですよねぇ〜」

お茶を入れながらしみじみ思う。

本当に私たちは良い子を迎え入れたと思う

「はい、お茶入りましたよ」

混「うん、ありがとう・・。
  このお団子・・なんだか食べるのがもったいないね」

「ちゃんと食べてあげてくださいよ?」

食べれなくてうだうだした挙句、

カピカピになったらシャレにならないし

混「うん・・・モグモグ・・なんか、いつも以上に美味しい・・」

「愛ですねぇ〜」

愛情は最大の調味料とはよく言ったものだ。

いつものお団子なのに、雑渡さんには

世界最高峰のお団子を食べている感覚なんだろうな

混「伏木蔵の愛もだけど、アリカちゃんの愛も感じるよ」

「私??」

別に私作った訳じゃないんだが?

持ってきただけ!

混「今こうして傍に居てくれてることが、
  このお団子を美味しくさせてるんだよ。
  可愛い妻と一緒にお団子を食べるんだ、
  美味しくないわけがない」

まったく、この人は・・!

たまにこうやって普通に愛を囁いてくれるから困る・・!

「そりゃ・・ドーモ・・//」

普通に照れる!!

混「おいで、アリカちゃん」

流れる様に、雑渡さんの胡坐の中へと誘われる

「雑渡さん、まだ仕事残ってるでしょ?」

混「今休憩中にしたからいいーの」

後ろからゆっくり抱きしめられる。

頭の上に顎乗せないで欲しい

地味に痛い

「はぁ〜;;
 何か手伝えることはありますか?」

この溜まりに溜まった書類、私にも扱えるものだろうか?

混「大丈夫だよ、こうやって充電させてくれるだけで・・」

「ンッ・・//ちょっと//」

首筋にチクりと痛みが走る

雑渡さんはストレスがたまると噛みたくなるらしい・・

分かりやすいけど厄介だ

混「ちょっと我慢してて・・」

「っ・・//!!」

カプッと首筋に歯が刺さる感覚がする

ガジガジと甘噛みを繰り返す

最後までしてくれない癖に・・こんなの生殺しすぎる・・!!

混「ごめんね?最後までしてあげられなくて」

「んなっ・・・///!?!?」

エスパー!?!?

混「アリカちゃん、顔に出すぎ。
  そんな物欲しそうな顔してたらバレバレだよ?」

目線だけこちらに寄こしながら、首筋を噛むのは止めない

「バレたなら言いますけど、
 生殺しです」

混「それはこっちの台詞でもあるんだけどねぇ〜
  なに、シてもいいの?」

「ダメに決まってんでしょ・・・!!」

こんな時間に、しかも

いつ伏木蔵が帰ってくるかもしれない場所で

いたせるわけがないでしょうが・・!!

混「でしょ?だから、これで我慢してね?」

「ぅっ・・///」

もぉ〜!!早く終わってくれ〜!!
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