ハイキュー!

□第十六話
1ページ/4ページ




インハイ予選の結果が春高へのさらなる活力になったのか、

男バレの気合は今まで以上な気がする

朝、昼、夕とずっと練習をしている気がする

「ほんと、すごいわ皆・・・」

屋上から外を見渡す

走り込み中の部員たちが見えた

「青春だな〜」

なんていってジュースを飲む私はおばちゃんかもね;;

「あ・・・」

クロと目が合った気がした・・・

「っ・・」

いや、気のせいじゃない。

こっち指さしてる。

青根のロックオンが如く

その視線から逃れる様に、さっと身を低くした

「なっなんだったんだろう・・・」

あそこで名前呼ばれても恥ずかしいけど、無言で指差しって怖いわ!!

もんもんと考え込んでいると唐突に屋上の扉が開いた

「いた。」

さっきまで下に居たと思ったクロが今目の前に現れた

「えっ・・なんで・・・
 練習は??」

「自主休憩だ」

主将がそんなのでいいのか??

「んなことより、お前インハイ予選来てただろ。」

「うげっ」

やっぱりあれは気のせいではなかったようだ

「うげってなんだよっ!
 わざわざ変装してよー、」

「いや、なんか・・行きづらくてさ・・・」

赤葦のこともあったし、クロとのこともあったし・・・

「やっぱり、俺のせいか?」

「・・・え?」

「合宿の時・・・の・・・・」

・・・彼なりにいろいろ反省しているようだ

「気にしてないよ・・・。っていったら嘘になるけど、
 クロだって健全な男子高校生なわけだし、魔が差すってこともあるよ。
 だから、気にしないことにしたから、クロも気にしないで?」

うん、実に大人な対応だ!!

安心しなさい黒尾君!根に持つタイプではないのだよ!

「・・・」

「クロ・・?」

「・・・・いや、なんでもねぇ・・・。
 そういうことにしといてくれ・・・。」

なんだか納得いかなそうな、呆れたような物言いだった

解せぬ

「これからは、ちゃんと好きなことやんなさいよー」

そういって屋上を後にした

「・・・鈍感過ぎてぶん殴りてぇぇぇぇ・・・・!!!」

そんなクロの悲痛の叫びは知る由もなかった。
次へ
前の章へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ