ハイキュー!

□第十九話
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膝枕騒動の後、予定もないのでいったん帰宅したが

教室にノートを忘れたことを思い出し、学校に引き返していた

「あのノートないと、課題出来ないんだよなぁ〜」

明日の試験前に提出しなくてはいけなかったので、なくなく取りに行く羽目に・・・

めんどくさ


「ん・・・?」

ふと通りかかったゴミ捨て場に見覚えのあるものが捨てられていた

「これ・・・」

私が食事メニューまとめてたノート・・・?

見間違いかと思い、そっとページをめくってみる

「・・・」

間違いなく私が食事メニューを綴ったノートだった。

「・・・はぁ〜・・
 いらないなら、最初っから受け取らなかったらいいのに・・」

傷つくわぁ〜、なんて大げさにリアクションしてみる

「・・・大げさでも・・ないか・・」

軽くショックだ・・・。

わざわざ後から捨てるなんて・・・

「結構頑張って、考えたんだけどな・・・」

無駄な努力ってこういうことを言うんだろうな・・

その場にうずくまり、膝を抱える

「もう、考えてやんないんだから・・」

「何をですか?」

「っ・・!?!?」

独り言になぜか返事が返ってきて本人は混乱中だ

「驚きすぎじゃないですか?」

顔を上げるとそこには、蛍くんが立っていた

「ぁ・・・なんで・・・、今合宿中じゃ・・」

ここで合宿なのは知ってたけど、まさか会えるとは・・

「今自主練なんですよ。
 それでさっき、たまたまアリカさんが歩いてるの見えて・・・」

わざわざ、会いに来てくれたのか・・・

「ふふっ・・なんか嬉しいなw」

「何にやけてるんですか、気持ち悪い」

一言多いぞこんにゃろう!!

「もぅ!
 改めて、久しぶりだね蛍くん」

「・・・はい。
 今回の遠征では会えないと思っていたので・・その・・」

「ん?」

「会えて、うれしいです・・」

あぁぁぁもう!!

デレ島いただきましたっっ!!

「ふふっ私もうれしいっ!」

さっきまでのネガティブはどこかへ吹っ飛んだようだ

私って案外単純な生き物である

「さっき、何かあったんですか?」

あぁ、見られてたのかな・・?

「なんでもないよ、気にしないで?」

「その後ろに隠してあるの、なんですか?」

うげっ!?

「あっちょっと!!」

問答無用で奪い取られてしまった

「食事のメニューですか?これ?」

あぁ・・もう;;

「うん・・まぁ・・・」

「凄いですね・・。
 じゃぁ今回はこのメニューなんですか?」

「いいや、違うよ。
 これはただのメモみたいなもので個人的なものだから、
 今回の合宿には関係ないよ、」

そ、もうこれは関係のないもの。

何の意味もない、落書きだ

「けど、合宿の日付とか書いてあるのに・・」

「・・・言い方間違えたね。
 もう必要なくなったメモかな・・・。」

「どういうことですか?」

もう・・・根掘り葉掘りと・・・

「そのまんまの意味。
 返して。」

さっとノートを奪い取る

「ほら、練習に戻らなくていいの?
 私もまだ用があるから行くね、それじゃ。」

「あっ、ちょっと・・!!」

これ以上聞かれるとごまかしようもないし、墓穴を掘りそうだったので

早めに退散することにした。

蛍自身、不服そうではあるが、今回は我慢してほしい

「・・・」

さっとノートを焼却炉へと捨てて、本来の目的であるノートを取りに教室へと向かった
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