Fantasy Novel

□東方次境憚第6話
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[???視点]
『起きてるかな〜?』
少女は静かに扉を開け
【カチャ】
扉を閉めた
【カチャン】
扉を閉めるとベッドで寝ている光夜に近づいた
『・・・すー・・・』
少女は光夜が寝ている事を確かめると
『よいしょっと』
ベッドに上り光夜の上に跨がった
『・・・起きない』
少女は乗っても起きない事を確かめると
【グニッ】
光夜の頬を掴んで引っ張った
すると
『う・・・う〜ん?』
光夜が目を覚ました
『起きた?』
少女は目を開いた光夜にそう言った
『ふぇ?』
光夜は寝ぼけているのか変な反応を示した、
[???(フラン)視点終]




少しの沈黙の後
『・・・って!フランちゃんな、何をして!?』
光夜が目を見開き驚いたそんな光夜を見たフランは
『何って、おにいさんを起こしに』
フランはそう言うと
『あれ、おにいさんその目・・・?』
とある事に気づいた
『・・・?』
光夜は不思議に思うと近くにあった小さな鏡を見た
『!?あれ、目が赤く・・・』
鏡には右目だけ赤くなった目が映っていた
『おにいさん昨日はそんな色じゃなかったよね?』
フランは光夜の顔をまじまじと見ながらそう言った
『う、うん、確かに両目とも蒼だったんだけど・・・』
光夜は鏡を見ながら
(充血・・・なわけ無いよね、明らかに色が変わってる)
光夜がそう考えていると
『よくわからないけど片目だけお揃いだねっ!』
フランが笑顔でそう言った『あ、うん・・・。』
光夜はそう言った
『んしょ』
フランは光夜の上から降りて
『それじゃ行こっ!』
と言い部屋の戸の近くに寄った
『えっ?行くってどこへ?』
光夜がベッドから起き上がりつつそう言うと
『咲夜がね、朝ご飯作ってくれてるんだって』
フランはそう言いつつ
【ガチャ】
部屋の戸を開け、部屋を出た
『咲夜さんが・・・』
光夜はそう言うと立ち上がり、
『んっ、』
体を軽く動かした
(体はなんの以上も無いみたいだな・・・変わったのは目だけか、視力も変わって無いみたいだし)
光夜がそうこうしていると
『おにいさ〜ん、早くしないと置いてくよ〜?』
部屋の外からフランが呼ぶ声が聞こえた
『あっ、ごめん今行くよ』
(何で変わったか気になるけど、まぁ体に以上は無いみたいだし今は良しとしよう)
光夜はそう考えると部屋を出てフランを追いかけた




[紅魔館・客室]
【ガチャ】
『連れて来たよ、咲夜』
フランが部屋に入りながらそう言うと
『ありがとうございます、フランお嬢様』
咲夜は食事を机に並べつつそう言った
『あの、おはようございます。』
光夜はフランの後から着いて入りそう言った
『おはよう、良く眠れたかしら?』
咲夜は光夜にそう返した
『はい、それなりに』
光夜はそう答えた
『って貴方右目そんな色だったかしら?』
咲夜は光夜の異変に気づきそう言った、光夜は右目に手を近づけ
『あ、これですか?実は朝起きたら色が変わってて、色が変わった事以外別状はないみたいなんですが。』
そう咲夜に説明した
『そう、不思議な事もあるのね一日で色が変わるなんて』
咲夜はそう言うと『どうぞ』と光夜に席を促した
『そうなんですよ、僕もフランちゃんに言われて気付いたんですが』
光夜は席に座りつつそう言った
『もし、何か異常が起きたら八意永琳の所に行くと良いわ』
咲夜は光夜の前に水と手拭きを置きながらそう言った
『永琳さんを知ってるんですか?』
光夜がそう聞くと
『少し前に一度会っただけよ、でも腕の良い医者と言う噂は聞くわ。』
咲夜はそう答えた
『さて、私は他の仕事があるから行くわ』
咲夜は光夜の食事を準備し終わると部屋を出ようとした
『最後に一つ、レミリアお嬢様からの伝言よ』
咲夜は部屋を出る前にそう言った
『なんでしょう?』
光夜はそう聞き返すと
『【一宿一飯の恩はいつか何らかの形で返してもらう】との事よ』
咲夜はそう言い部屋を出た
光夜は部屋を出た咲夜の言葉に対し
(高くつきそうだよな・・・)
と思った、光夜がそんな事を考えていると
『おにいさん食べないの?』
と目の前に座ったフランが聞いてきた
『頂くよ』
光夜はそう言うと食事に手を伸ばした





『ごちそうさまでした』
光夜が食事を終えると
『おにいさん確かはくぎょくろーって言うとこに行くんだよね?』
フランがそう聞いてきた
『そうだよ。』
光夜がそう答えると
『もう行くの?』
フランがそう聞いてきた
『うん、もう行かないと』光夜は立ち上がりつつそう言った
『そう・・・』
フランは寂しそうに返事をした、光夜はそんなフランを見て
『大丈夫、約束は必ず守るよ。』
そうフランに言った
『絶対だからね!』
フランは光夜にそう力強く言った
『うん、絶対』
光夜はそう言うと
『それじゃあフランちゃん、またいつか』
光夜はそう言った
『うん、また!』
フランはそう笑顔で言った、光夜は笑顔のフランを見ると部屋を出た
(じゃあ行こう)
光夜はそう考えると紅魔館出入口に向かった




『な、何で・・・』
光夜が正面口に着くとそこには驚く光景が広がっていた
『確かにここで戦ったはずなのに何で傷一つ残ってないんだ?』
光夜と咲夜が戦った場所は何事も無かったように元通りになっていた
『当たり前よ、直したんだから』
すると咲夜がそう言いながら歩いて来た
『な、直したって一日でですか?』
光夜が咲夜にそう聞くと
『能力を使えばどおってことないわ』
咲夜はそう言い
『ほらっ』
【シュッ】
光夜に何かを投げ渡した
『おっと、』
光夜は受け取ると投げ渡された物を見た
『これは、懐中時計』
それは懐中時計だった
『餞別よ、それがあればいつでも時間が分かるでしょう?』
咲夜は懐中時計を見た光夜にそう言った
『こ、こんな高価そうな物貰って良いんですか?』
光夜がオドオドしながらそう聞くと
『良いのよ、もう使ってない古い物だから』
咲夜はそう返した
『そうですか・・・じゃあ有り難く』
光夜はそう言うと懐中時計をポケットに収めた
『それじゃ私は行くわ』
咲夜はそう言うとその場を去った
『あのっ!色々とありがとうございました!』
光夜は去る咲夜にそう言い紅魔館を出た
紅魔館を出て正面門に向かうと
『・・・zzz』
門で美鈴が寝ていた
(起こした方がいいのかな?)
光夜が近付くと
『ふぁっ、ねっ寝てませんよ!』
と椅子に座っていた美鈴がいきなり起き上がった
『って、あら?貴方は』
美鈴は光夜を見てそう言った
『昨日はどうも』
光夜が美鈴にそう言うと
『あ、いえ、こちらこそ問答無用で』
美鈴が申し訳なさそうにそう言うと
『もうお出に?』
そう聞いてきた
『はい、』
光夜がそう答えると
美鈴は
『旅のご無事を祈ります。』
と言って右手を差し出した
『ありがとうございます』光夜は右手を差し出し、美鈴ど握手すると
『では、またいつか』
と言い紅魔館を去り、白玉楼に向け歩き始めた
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