捧げもの小説

□だってすきなんだから!!!
1ページ/1ページ

イライライライラ―――・・・
あーイライラする・・・。

今日は朝からあまり機嫌がいいほうではなかった。
そして先ほど大江戸スーパーで見た光景が俺をもっとイライラさせた。


「これもみんなチャイナのせいだぜぃ、コノヤロー」

ただ偶然、旦那と仲良さげに歩いていたのを見ただけなのだが・・・。
それでもやはり好きな子が他の男と仲良さげに歩いているのを見るのは楽しいものじゃない。

(わかってる・・・。)

(旦那とチャイナは家族のような関係だってことくらい・・・あ、あとメガネもか)

(わかってる・・・。)

(このイライラがヤキモチだということくらい・・・。)

なのに―

胸が痛い―

小さなとげが刺さったように―

アイツが・・・チャイナが俺以外のヤツと楽しそうにしてるのを見ると間に入って邪魔したくなる。
少しでも俺のほうを見て欲しい。


「・・・好きって気持ちは面倒くさくていけねーや」

でも、それでも求めてしまうものだから・・・。

「まぁ、人を好きになるっつーのは案外悪いもんじゃないけどねぇ」

チャイナを好きになって自分が変わったような気がする。
前はいろいろな場所で昼寝してたのに、今は公園で寝ることが多くなった。
いつの間にかアイツが来るのを待っている俺がいる。
最近よく酢昆布を買うことが多くなった。
ピンクの頭をよく探すようになった。
アイツに会うと嬉しくてたまらなくなる。


「好きになると人って変わるもんだねぇ」

「お前好きなやついるアルカ?」

後ろから聞こえてきた聞き慣れた声に振り向くとチャイナが興味深げに立っている。

「な、なんでお前がここにいるんでぃ!?さっきまで旦那と一緒だったじゃねーかぃ!」

「何で知ってるアルか?」

「あ、いやさっき偶然見かけただけでさぁ」

「ふーん・・・まぁいいアル。銀ちゃんがマダオに連れられてどっか行っちゃったからコレ運ぶの手伝うヨロシ」

神楽の横にはたくさんのスーパーの袋が置いてある。

「今日は特売だったアルよ♪」

コレで暫くは卵かけご飯が食べれるアル!と嬉しそうに話すチャイナを内心可愛いとか思っちゃったりする俺はどっかおかしいのだろうか?

「これスーパーから一人で持ってきたんですかぃ?」

「当然ヨ!神楽様の力侮るなヨ!」

「じゃぁ何で俺が手伝わなきゃいけねーんでさぁ(まぁ手伝うけどねぃ)」

「だって銀ちゃんがサドに頼めって言ったアル!だからずっと探してたアルよ!」

・・・は?なんで旦那が俺に?
あーもしかして旦那、俺がスーパーで見たの気づいてたのかねー。

そんなことを考えてると先ほどまで考えてたことがなんか馬鹿らしくなってきた気がする。

「はぁ、やっぱ旦那にはかなわねーでさぁ」

「何アルかいきなり!?当たり前ヨ、お前が銀ちゃんに叶うわけないアル」

「うるせー馬鹿チャイナ早くしないと置いてくぜぃ?」

「あ!?ちょ、待つヨロシ!」

置いてあった荷物を半分持ちながらチャイナを置いて先に歩き出す。
さりげなくあまり重くないものをチャイナに残し。
後ろでなんか叫んでるチャイナは面倒だから無視無視。


チャイナが好きな限りこのイライラは現れるだろうけど、俺はあきらめる気はサラサラないし。
まして他のヤツに渡す気もない。

「俺を本気にさせたんだから絶対に俺のもんにしてやりまさぁ」

そのときはいくら旦那でもそこんとこ覚悟しといてくだせぇよ。

まずは手始めにケーキでももって行こうかねぇ。




:オマケ


「え?沖田君?もちろん気づいてたよ。
なんでかって?それは・・・あー、うん、あんだけ殺気出されてたら普通誰でも気づくと思うよ。
気づいてないの当の神楽ぐらいだって!」

「旦那ー♪」

「(ビクッ)な、何かな総悟郎君?」

「総悟郎じゃなくて総悟でさぁ。そんなことよりこれあげまさぁ」

「ケーキ!何々今日誰か誕生日だったっけ?本当に食っちゃっていいの?銀さん全部食べちゃうよ?」

「どうぞどうぞ。旦那のために用意したんですから」

「じゃぁ遠慮なく♪」

パクッ

「!?」

「ん?旦那どうしたんでさぁ?(ニヤニヤ)」

「(何これめっちゃ辛いんですけどー!辛すぎて何のリアクションもできないんだけど!
ダメ!口あけたら絶対火出るよ!)・・・・・」

「折角旦那のために特注で作らせたんですよー。唐辛子ケーキ♪さぁもっと食べてくださいよ」

「(ギャアァァァァァァァ)」

「あ、言い忘れてましたけどこれは宣戦布告のあいさつということで♪」



(終わり)




*.・。*.。・



弥生様キリリクありがとうございました。
はじめはシリアスチックになってしまいましたが最後はやっぱりギャグっぽくなってしまいました(>人<)
あと沖→(←)神のはずがほぼ沖→神ですよねー・・・あんま絡んでもないですし。

ほかにもちゃんと沖田君がヤキモチ焼いてくれているのか心配です!
こんなのでよろしければ貰ってやってください。
書き直しや苦情などありましたら遠慮なさらず言ってください(>□<)/

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ