銀魂
□君と歩む時間
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ザワザワー・・・おーい誰か手伝ってくれーなどという声が真選組に響いている。
そう今日は沖田総悟の姉沖田ミツバが真選組を訪れる日。
いつもなら真っ先にサボる沖田も今日は朝早くから準備を手伝っている。
「・・・しかし俺ぁ認めませんよ。なんで俺じゃなく土方コノヤローに迎えに行かせるんでさぁ。」
・・・愚痴をこぼしながら。
「仕方ないアルヨ。ミツバ姉はマヨが迎えに行ったほうが喜ぶアルヨ。いいかげん拗ねてんじゃねーよ!そこどくヨロシ!!!」
折り紙で作った飾りを持った神楽が沖田の背中を思いっきり蹴り上げる。
「おわっ!!・・・・何すんだくそチャイナていうか何でお前がここにいるんでさぁ。しかも狎れなれしく姉上の名前を呼ぶんじゃねーよ!!!」
「うるせーんだヨ!ここの前歩いてたら何か賑やかだったから入ってきただけヨ!それにゴリに頼まれたアル。サドが拗ねてるから相手してやってくれって」
神楽が指差していう。近藤さんに言われてなければ即刻追い出すところが・・・まぁ自分のためにいてくれてることに悪い気はしない、むしろ嬉しいくらいだ。
「仕方ないねぃそういうことなら相手してやりまさぁ」
「素直じゃないアルナぁミツバ姉とは大違いアル」
・・・さっきから聞いていると神楽はミツバのことをよく知っている気がする。
(そういえば前に姉上が電話でこの前助けてくれた女の子と仲良くなった。とか言ってたねぃ)
「おいチャイナお前俺の姉上に会ったことあるんですかぃ?」
もしかしたらと沖田が神楽に尋ねる。
「うん!前に町でナンパされてたのを助けたアル!そのときはわかんなかったけどお前のおねーちゃんって知った時は驚いたネ!」
ぜんぜん似てないアル特に性格が・・・と神楽が言い捨てる。
「うるせぃ姉上は俺にとって大事な家族なんでさぁ!!!」
「だったら幸せになってほしいだロ?」
神楽が沖田を見つめる。
「っ!あっ当たり前でさぁ!!俺のせいで幸せになれなかった分姉上には幸せになってほしいんでさぁ!」
沖田が言い切ると神楽がニカッと笑い
「じゃぁちゃんと認めるヨロシ!!!」
「・・・・・・・・」
神楽の言葉を詰まらせる。
「頭では分かってるつもりなんですがねぇ」
沖田が困ったように言う。
「そんなの当たり前ヨ!いままで大切にしてたものをそう簡単に手放せないことくらい・・・当たり前のことヨ」
神楽がだんだん弱い口調で言う。最後のほうは泣き出しそうな声になってしまっている。
「っチャイ・・・「でも少しずつ認めていけばいいアル」
もう口調はいつもの神楽に戻っていた。
「だからお前も少しずつ認めていけばいいアル!!!」
そう笑顔で言う神楽に先ほどの面影は微塵にも感じられなった。
その言葉に沖田もほっとする。
「そうだねぃ・・・少しずつでいいんだよな」
賑やかなはずの真選組なのに沖田と神楽の周りだけ空間が違うんじゃないかと思うほど穏やか雰囲気だった。
(ありがとな・・・神楽)
沖田は心の中で呟いた。
(おいおい青春ですかー?お宅の総一郎君完全に神楽に惚れてるぞ)
(まぁまぁいいじゃないか!チャイナさんもまんざらじゃなさそーだし総悟の機嫌もなおったみたいだし)
銀髪とゴリラが二人の話を一部始終聞いていたことは二人は知らない・・・
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