銀魂
□狼に気おつけて!!
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あるところにかわいらしい女の子がいました。
その女の子はおばあさんから貰った頭巾をいつもかぶっていてみんなからあかずきんちゃんと呼ばれていました。
そんなある日
「おーいかぐ・・・じゃねぇおーいあかずきんちょっと来て頂戴」
銀髪のやる気のなさそうなお母さんがあかずきんちゃんを呼びました。
すると庭の方からあかずきんちゃんが元気にやって来ました。
ガッシャーン!
「銀ちゃん!何か用アルカ?」
「今俺銀さんじゃないから、あかずきんちゃんのお母さんだから!それとふつう壁を蹴破ってこないから!入るならものを壊さないように入りなさい」
ゴホンッ気をとりなおして銀さんことお母さんがあかずきんちゃんにお使いを言いました。
「あのなんだアレだよ森に住んでるばあさんが腰痛めて動けないらしいからちょっくら見舞いに行ってきてくれや」
「えぇ〜めんどいアルお母さんが行けばいいだけのことアル」
「いやお母さんこれから川に洗濯に行って桃とってこなくちゃなんないから忙しいんだよね」
あははとお母さんは空笑いをして言いました。
「それは桃太郎のおばあさんだろ。これはあかずきんちゃんアル」
そういうとあかずきんちゃんはお母さんに向かってとび蹴りをくらわせる。
お母さんはアベシッといって家の壁に飛んでいきました。
「まてまて話が進まないから!とりあえず行って来い!いや行ってきてください!酢昆布あげるから」
「仕方ないアルナ〜」
酢昆布に釣られてあっさり承諾する。
「行ってきますヨ〜」
「おぉ森には狼ががいるらしいから気いつけろよ」
はいアルヨ〜とあかずきんちゃんは元気よく森を進んでいく。
草むらから赤い目がのぞいていることにまだ気がついていない。
「フンフ〜ン♪」
酢昆布を食べながら機嫌よく進んでいく神楽の前に
「ちょいと待ちなせぃ」
「ん?誰アルカ?お前」
「俺?俺は狼でさぁ」
赤い目に茶色髪ズボンから見える尻尾三角の耳狼に見ようと思えば見えるような風貌。
お母さんが言っていた狼は紛れもなくこの狼だった。
「ふーん。で私に何か用アルカ?」
特に怯えた様子もなくあかずきんちゃんは狼を睨む。
「(へぇ俺を見て驚かないとはねぇ)気に入りやした」
「は?」
そういうと狼はあかずきんちゃんをお姫様抱っこすると森の奥に向かって走っていきました。
「ちょっ!?何するネ!私はお母さんに頼まれておばあさんのとこに行くアル!早く行かないと酢昆布がもらえないアル!!!」
酢昆布ー!といって暴れるあかずきんちゃんにおおかみはますます走るスピードを上げる。
「お前おもしろいな。ますます気に入ったぜぃ」
ヒュッ
「「!」」
狼は一歩後ろに飛ぶ。
先ほどまで沖田がいたところには矢が刺さっていた。
「あらら〜駄目だよ避けちゃ。」
そういって現れたのはあかずきんちゃんと同じ髪色と青いが目をした青年が弓を構えた神威こと猟師立っていた。
「なんで猟師がこの場面で出てくるんでぃ」
狼が不機嫌そうに言う。
「いや〜だってあかずきんちゃんがどこぞの狼に連れて行かれそうになってたからこれは助けなきゃな〜と思ってということで死んでくんない?てか死ね」
表情を崩さずに猟師はひょうひょうと矢を構える。
「死ねって言われてほんとに死ぬ馬鹿なんているかよ。その前に俺がお前を殺してやらぁそんで神楽と甘い日々をおくるんでさぁ」
「適当なこと言わないでくんない?神楽はこの後俺と甘い日々をおくるんだよ」
もうあかずきんちゃんを普通に呼んじゃってるし・・・。
狼と猟師は白熱とした喧嘩をはじめた。
一人残されたあかずきんちゃんは
「うざったいアル」
そういうとさっさとおばあさんの家に向かって歩き出してしまいました。
あかずきんちゃんがいなくなったこと狼も猟師も気がつきません。
あかずきんちゃんは無事にお使いを済ませ酢昆布を貰うことができました。
めでたしめでたし
「・・・結局おばあさん出てきてないし!」
終わり