私立聖華学園

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自分には才能が無い。



「ちょ…聖!」
「え、あ。」

バサバサと音をたてて教科書にはさんでいた楽譜が飛んでいく。
思っていた以上に今日は風が強いようだ。

「もー、バカ。」
「やっちゃった…。」

辺り一面に散らばったプリントを見て2人のため息が重なる。
音楽室からの帰り、全開の窓から吹いてきた風が聖の教科書にはさまっていた楽譜を飛ばした。
友人の亜矢と2人で楽譜を拾い集める。

「はい。」
「ありがとう。」
 

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