ぼくわたのゆめ

□アンタはやっぱり、
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アンタがあたしの手を握り締めたまま眠ったりしたから。


…今度はあたしが風邪を引いた。


『うぅ…げほげほ』

「けっバカは風邪引かないっつーのは完璧ガセだな」

『…アンタに言われたくない』


頭はポーッとするし、天井はぐるぐる回るし、イヴァンはぎゃあぎゃあ煩いし、もう、これも全部アンタのせいなんだから!!


「な、な、腹減らない?」

『減らない…』

「ホラホラ、お粥作ってやっからよ〜!」

(減ってないっつうの…)

「な!いいから大人しく待ってやがれ!」


ぺしゃんとあたしの額にビショビショのタオルを当て、満足そうに笑う。


「借りは早いとこ返しておくモンだろっ」

『ああ…ハイハイ』


先日の献身的な介抱が、こんな形で返されるとは。

もっとさー、デートとかデートとかデートとか…
して貰いたいこといっぱいあったのに!

イヴァンが部屋から出たのを確認して、額のタオルを絞りなおした。


『気持ちは、嬉しいけど、うん』


出掛けないで家に居てくれただけでも、良しとするか。

布団にもぐって、束の間の静寂に身を沈めた。





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