D.Grayman
□「唇から愛を」
1ページ/7ページ
「……あ、れ?」
アレンは、ふと目を覚ました。
暗闇に一瞬ここかどこか分からなくなるが、しだいに目が慣れるにつれて、自室だと気づいた。
いつの間にか、寝てしまったようだ。
窓から見える外は暗く、夜明けにはまだまだ時間があるのが分かる。
変な時間に目が覚めてしまった。
この所、任務もなくだらだらと教団の中で過ごしているおかげで、生活スタイルがすっかり乱れてしまっているせいだ。
二度寝するにも妙に目は冴えていて、寝れそうにもない。仕方なくベッドから身体を起こそうとして、そのまま固まってしまった。
「な…っ!?…か、神田っ?!」
ど、どうしてここに?!
咄嗟に辺りを見渡すが、間違いなくここはアレンの部屋だ。
もしかして、寝惚けているのかな?なんて、目を擦ってみるが、見間違いでも幻でもない。
う、そっだろ?
神田はよほど熟睡しているのか、アレンが動いても起きる様子はない。
軽くパニックになる頭を抑え、アレンは再度、ベッドの布団の中へ、神田の隣へと身を落ち着かせた。
え〜、え〜っと。これはどうゆうことだろう…??
必死に昨日の記憶を引っ張り出す。
確か、昨夜は一人でベッドに入ったはず。ってことは、神田が来たってことだよな…?何時の間に、入り込んだのだろう…。
全く、気づかなかった。