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□地獄の夏休み
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もうすぐ夏休みか...


暑い中、ボーっとそんなことを考える沖田


夏休みについて担任が熱心に何か話しているが
暑くてそれどころではない


くそっ、なんで今年の夏は冷房壊れてんだよ!


皆そんなことを考えながらイライラしている


やっと話しも終わり夏休みについてのプリントが配られる



「なぁ、総悟」

ふいに後ろから話かけられる

ふっ、と耳に息があたりビクリとしてしまう

「夏休みよぉ....
俺ん家に泊まれよ」

「な、なんでですかぃ?」


暑さ+不安から汗がダラダラと出てくる

そんな沖田は震えた声で聞き返す

「っんなの決まってんだろ



てめぇを調教するためだよ」


断ったら画像をバラまかれる

皆にしられてしまう

そんなのは絶対に嫌だ



土方はたしかマンションで一人暮しだ


行きたくない

行きたくない


「てめぇの親にはよぉ、勉強会とでも伝えて
夏休みずっと泊まってけよ」
勿論高杉もくわえてな、と付け加えされる
カタカタと体が震えはじめる


ジワリと涙が出て来るが沖田は必死に堪える

「勿論来るよな?」


「....夏休みずっと、ですかぃ...?」


「あぁ、まぁ最後の三日くらいは家に返してやるがな」


監禁

でもするつもりなのだろうかこの男は


約一ヶ月も土方さんの家に泊まるなんて...


きっと土方さんの成績の良さを知っている俺の親は喜んで俺を泊まらせるだろう

行っても地獄

行かなくても地獄



沖田に選択肢はない

「わ、かりやした...

行きます」



土方はフッ、と笑い"いい子だ"と耳元で囁いた


授業は3時間で終わり、下校

あと二日で夏休みだ

地獄の夏休み....


こんなにも夏休みが嫌だと思ったことはない



俺ァいつ

解放されるのだろう



帰り道 沖田は土方につれられ共に下校した


土方は嬉しそうにカチカチと携帯をいじっている

高杉にでもメールをしているのだろう
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