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□愛の表現は人それぞれ。
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なぁ、もう逃げないよな?
お前は俺が好きなんだよな?
お前には俺が必要なんだよな?
ずっと一緒だよな?
絶対。離さないからな?
―――――――
カビ臭い地下室から出してもらえることはなくて、日数を数える事をやめた
今が何月で、昼なのか夜なのか そんなことすら分からないし
土方さんも教えてはくれない。
でも、土方さんはご飯を一日一回運びにくる。
多分その時が夜なんだと思う。
出して、って地下室に閉じ込められたばかりの頃に言ったら俺の抵抗がなくなるまで暴力された。
泣いて、いくら謝ったってやめてはくれなくて。
それから土方さんが近づいてくるだけでも震えるようになった
一度与えられた恐怖はなかなか離れないもの
このまま一生出られなかったらどうしよう。とか、そんな事を考えたのは最初だけだった
毎日ご飯を運びにくるとき
そう、その時におこなわれる行為でもう駄目なんだと思った。
セックス。
その無理矢理な好意が終わると褒美のようにご飯が与えられた。
とっくに冷めているけれど
男同士のセックスなんて異常だと思った
自分は普通で変な性癖とかもなく、地味に生きてきたのに、まさかこんな地下室に、ましてや上司に無理矢理犯されているなんて。
そんな事誰が予測できただろう
少し抵抗すれば土方さんの目つきは変わり、暴行される
殴られたり、蹴られたり、慣らさず挿入られたり。
俺の体にはどんどんいろんな傷が増えていった
あなたは異常だ、とでも言ってみようか?
いや、きっとまた殴られる
そんな事言ったらきっと土方さんは怒り狂ってしまうにちがいない
あぁ、今日もまた階段を下りてくる音が聞こえてきた。